無所属 衆議院候補 おぎわら隆宏

 

これまでの活動

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平成23年 こども青少年・教育委員会

△ 児童虐待等への対応状況について

○(梶村委員長)
  次に、その他で報告事項がございます。
初めに、児童虐待等への対応状況についてを議題に供します。当局の報告を求めます。

◎(鯉渕こども青少年局長)
 児童虐待等への対応状況について、御報告いたします。お手元の配付資料、児童虐待等への対応状況についてをごらんください。まず、1ページの平成22年度横浜市児童相談所の児童虐待新規把握件数について御説明します。
全体の概要としましては、グラフにありますように、平成22年度に新たに把握した児童虐待件数は626件でした。また、虐待対応件数は、平成21年度以前から継続して対応しているものを含め、平成22年度末の時点で1972件となっております。
1、新規虐待把握件数ですが、身体的虐待が302件、保護の怠慢・拒否、いわゆるネグレクトが174件、性的虐待が17件、心理的虐待が133件でした。
2、虐待対応件数ですが、これは年度末時点で児童相談所が継続的に支援している被虐待児童の数です。平成22年度末では継続指導が1372件と全体の約7割を占めています。これは児童相談所への来所面接や家庭訪問による養育支援を行うものです。
2ページをごらんください。 児童虐待新規把握件数の内訳ですが、3、年齢別件数では、重篤事例となるリスクの高いゼロ歳から5歳の乳幼児が全体の4割を占めています。
4、虐待者別件数ですが、実母が358件で全体の約6割を占め、次に多い実父が199件と約3割を占めています。
最後に、5、相談(通告)経路別件数ですが、学校からが121件で全体の約2割、警察からが126件で約2割を占めています。また、医療機関からの通告が倍増しています。
以上のとおり、平成22年度児童相談所の児童虐待新規把握件数について御報告させていただきました。 なお、本件につきましては、本日、記者発表を予定しております。続きまして、3ページをごらんください。
既に報道等もありましたが、青葉区が平成22年12月14日に他都市より電話で引き継ぎを受けた事例について、青葉区から報告書の提出を受けました。こども青少年局の振り返りとあわせ、御報告いたします。
まず1、青葉区作成報告書についてですが、(1)組織的な情報共有については、課題として、担当者から責任職への速やかな報告がなかったことが挙げられています。その対策として、養育支援が必要な事例や子供の発達が気になる事例など、他都市や市内他区から電話や文書で引き継ぎがあった場合の速やかな責任職への記録の供覧と、情報共有の周知徹底、また、窓口で養育支援が必要な事例等を把握した際の速やかな責任職への記録の供覧が挙げられています。
次に、(2)多職種による面談や内部での的確な情報把握についてですが、課題として、本事例は12月14日に転入の連絡を受けていますが、その後、母子が12月20日に福祉制度の相談に青葉区役所に来庁した際に、地区担当の保健師は母子と会えなかったことが挙げられ、対策として、包括的な支援が行えるような組織的な体制づくりの検討、また、統一した記録用紙の使用の検討及び窓口における状況把握のための着眼点を記載したシートの利用等の検討が挙げられています。
(3)迅速な初動対応についてですが、課題として、保護者へ迅速に連絡をとることがより適切な対応であったことが挙げられています。対策としては、責任職への速やかな情報共有の徹底と、簡易カンファレンスによる速やかな初動対応方針の組織的確認と実施、また、初動対応で得られた情報をもとにした養育支援カンファレンスの実施が挙げられました。次に、4ページをごらんください。
2、こども青少年局での課題と対策についてですが、まず、(1)区から局への事例報告に関することは、課題としては、局としての窓口が統一されておらず、区へのフォローが不十分であったことが挙げられます。対策として、虐待等による重篤事例や原因不明の死亡事例等に関する局の窓口を、児童虐待・DV対策担当に集約しました。
次に、(2)区から報告を受けた際のこども青少年局での対応についてですが、課題として、警察で事件性なしと判断されたという情報が入ったため、区から提出された報告内容について局としての評価を行わなかったこと、局長、部長へは経過と結果のみを報告していたことが挙げられます。対策として、虐待等による重篤事例や原因不明の死亡事例に関する報告が入った際には、速やかにこども家庭課内での協議と局長、部長への報告を行い、必要な対応を徹底していきます。
(3)把握された事例への対応についてですが、課題として、内部検証制度及び事例の振り返りによる支援の向上への取り組みがなかったことから、対策として、事例の振り返りによる支援の向上を行うため、平成23年度に内部検証制度を確立します。現在、対象事例の選定や構成員の調整を行っているところです。
(4)その他の対策ですが、18区のこども家庭支援課長が出席する臨時会議を開催し、事例の共有と対応の徹底、各局事業本部長あての副市長依命通達と、各区長あてのこども青少年局長、健康福祉局長連名による通知、研修等の場を用いて本事例の課題と同様の事例への対応、及び児童虐待対策プロジェクトの報告書の内容についての共有を行っています。また、事例の振り返りやプロジェクトの検討結果を反映し、区福祉保健センター職員向けの養育支援マニュアルや、関係機関が活用する横浜市子ども虐待防止ハンドブックの改訂を行います。
3、今後についてですが、今回の事例については、事例の対応を行った青葉区のほか、所管局であるこども青少年局においても前述の課題がありました。本件のように、他都市から支援の依頼があり転入した家庭にどう対応するかは、不適切養育の防止や虐待防止の観点からも大変重要な課題です。また、医療機関や警察、地域関係機関との連携を進めていく必要があります。
今後は局として、児童虐待対策プロジェクト報告書を踏まえ、より現場が動きやすく、支援に漏れがないよう組織的対応を徹底してまいります。さらに、これまでの事例を共有し、ケーススタディとなるような研修を各区で実施できるように取り組みます。 続きまして、最近起きました鶴見区と旭区の事例について御報告します。
お手元の配付資料の5ページ、最近の事例についてをごらんください。
まず、1、鶴見区の9か月男児死亡事例についてですが、(1)事例の概要ですが、平成23年4月29日、生後9カ月の男児が自宅で窒息死しました。両親は29日の午前中から、男児と姉を自宅に残し、パチンコに外出していました。その間、泣き声が漏れるのを防ぐため、男児を入れた段ボール箱に毛布と布団をかけ、脱衣場において出かけたと供述。午後4時ごろに帰宅した父親が男児の異変に気づき、110番通報したとのことです。両親は保護責任者遺棄容疑にて4月30日に逮捕され、5月20日に監禁致死罪で起訴されております。
(2)世帯構成については、父親、母親、男児、姉の4人世帯です。
(3)児童相談所の関わりですが、事件発生まで、児童相談所の把握、かかわりはありませんでした。男児死亡後の5月2日に警察署から姉についての通告書を受理し、同日、中央児童相談所が姉の安全確認を行いました。現在は親族宅で養育されており、姉の生活状況及び健康状態に問題はありません。
(4)区の関わりですが、男児、姉ともに4カ月児健診等は受診しており、特筆すべき問題は認められておりません。兄弟ともに新生児訪問については希望がなく、実施していません。また、母親・両親教室等、区事業への参加実績はありません。男児出生事業のこんにちは赤ちゃん訪問は実施し、母子と会っていますが、特記事項はありません。また、今回の事件後に区から民生委員及び児童委員に確認しましたが、不適切な状況については把握していませんでした。
(5)今後についてですが、両親は現在、監禁致死罪で起訴されています。このため、今後の公判内容等も確認しながら事例の振り返りを行っていきます。 また、本事例に関連し、これまで実施してきたコンビニエンスストアや商店街への啓発に加え、娯楽関係施設への啓発についても検討していきます。 6ページをごらんください。
次に、2、旭区の4か月男児死亡事例について御説明します。
(1)事例の概要ですが、平成23年5月11日、生後4カ月の男児が自宅で母親に蹴られて死亡しました。司法解剖の結果、頭蓋骨骨折があり、母親の供述と一致したため、14日、母親が殺人容疑で逮捕されました。母親は、ダウン症の男児の将来を悲観し、男児の頭を蹴り、自身も死のうと考えたとのことです。
(2)世帯構成ですが、父親、母親、男児の3人世帯です。
(3)児童相談所の関わりですが、本事例について、通報や、保護者及び親族等からの相談等による児童相談所の把握、かかわりはありませんでした。
(4)区の関わりですが、平成23年2月21日に、男児が入院していた医療機関が旭区へ連絡票を発送しました。5月16日に委員の皆様に配付した資料では、2月15日に男児が入院していた医療機関から旭区が連絡票を受領となっていましたが、誤りですので訂正いたします。医療機関から旭区への連絡票の発送時期について改めて旭区が調査したところ、2月15日に医療機関が連絡票を作成し、21日に旭区へ発送されていることから、旭区の連絡票受領日は22日ごろと推測されます。
主な記載項目は、児の氏名、父母の氏名、住所、出生時の状況、入院中の経過、退院時の状況、予測される問題点、行ってほしい指導、その他でした。その後、平成23年3月中旬、区の保健師から実母あてに電話をしています。男児の様子を尋ねると、変わりなく元気ですとの回答でした。その際、訪問の日時を予約しました。平成23年4月5日、保健師による訪問指導を行っています。母親の話を受けとめ、育児上の質問への助言、療育センターや特別支援学校等に関する質問への対応、4カ月児健診については医療機関での受診予定日を確認し、障害があることも配慮した上で案内、赤ちゃん教室、子育て支援者会場、地域子育てサロン、子育て広場、地域子育て支援拠点等について情報を提供しました。また、4カ月健診の受診状況を確認し、今後の支援を検討予定としていました。
(5)今後についてですが、本事例については、母親は現在拘留中であることから、今後の推移を確認しつつ、障害児である男児の将来を悲観した母親の心情等を踏まえ、母子保健や障害児支援施策の観点での振り返りを検討しています。
以上、平成22年度横浜市児童相談所の児童虐待新規把握件数、平成22年12月14日に他都市より電話で引き継いだケース及び最近の事例について御説明いたしました。 昨年度、設置されました児童虐待対策プロジェクトの内容を踏まえて対策の推進を行う中、乳児の死亡事例が起きたことについて、非常に申しわけない思いでおります。5月25日には、区のこども家庭支援課ほか区の関係部署と児童相談所に改めて通知を出したところですが、支援のおくれが起きないよう徹底してまいります。 また、通報や保護者からの相談がなく、接触の機会はあったがリスクを確認できないままに重篤な事例が生じたことを重く受けとめ、予防できるような早期支援などについて対策の検討を行います。

○(梶村委員長)
 報告が終わりましたので、質疑に入ります。

◆(荻原副委員長)
 今回のように、ほかの自治体から養育支援を必要とする引き継ぎは、どれぐらいの頻度であるのか伺います。

◎(鯉渕こども青少年局長)
 平成22年4月から12月の9カ月間を18区で調べたデータが手元にございますが、引き継ぎ件数は109件でございます。

◆(荻原副委員長)
 今現在、この109件プラスになっているかもしれませんが、同様に対応がとれていない、そういうものはまだありますか。

◎(鯉渕こども青少年局長)
 これだけのことになっておりますので、そのようなことはないと信じております。

◆(荻原副委員長)
 しっかりと点検したということでよろしいですか。

◎(鯉渕こども青少年局長)
 結構です。

◆(荻原副委員長)
 もう一点、組織的な体制づくりについて、しっかり情報共有しようという御説明をされていますが、情報を幾ら共有しても、共有している人たちの感度が低ければ問題はスルーされてしまうと思います。
ですから、組織的な体制をどのようにつくっていくかという中で、一番大事なのは、どうやって従事者の皆さんの判断能力、感度を上げていくかという点を考えていくことだと思います。この点はどのように考えていらっしゃいますか。

◎(鯉渕こども青少年局長)
 いろいろな会議やら通知を出しておりますが、また、今回こうしたことを受けてマニュアルも改訂しようとしておりますが、資料4ページの一番下にございますように、何というのでしょうか、耳で聞くだけの研修ではなくて、ケーススタディができるような、できるだけ生のデータを出した中で、グループでのディスカッション等も含めて、単に話を聞くということを超えた研修をやりたいということで、現在、準備に入っているところでございます。
鶴見区と旭区の件については、公判の内容が出ればまたそうしたものをやることはできようかと思いますが、現時点では、昨年、港北区内で起きた事例、戸塚区内で起きた事例、今回の青葉区で起きた事例をケースとして、我々としてはかなり詳しく状況を整理し、反省すべきはここだということを含めたものをつくりましたので、そういったケーススタディをする中で、担当者たちの感度を上げたいと思っているところでございます。