横浜市議会議員 おぎわら隆宏

 

市政報告/議事録

HOME / 市政報告/議事録 / 発言全文

平成24年 市民・文化観光・消防委員会

△「横浜市文化芸術・創造都市施策の基本的な考え方」中間取りまとめ(素案)について

◆(荻原副委員長)
横浜らしさということが展開の視点で述べられておりますけれども、何が横浜らしさかという議論はずっとあると思います。特にこれからこの素案をまとめていく作業の中で、横浜らしさというのは具体的に何かを考える場はあるのでしょうか。

◎(中山文化観光局長)
実は昨年、多くの調査をしてございます。その中で横浜らしさとは何なのか、1つは形容詞で聞いているのと、それから実際に思い浮かぶ言葉で聞いてございます。そうしますと、例えば形容詞で聞きますと、ほかの都市と圧倒的に差があるものでいきますと、おしゃれであるとかセンスがあるとか都会的な、将来性がある、魅力的な店がある、こういったことがほかの都市と大きな差異を持って、横浜らしい言葉として挙げられております。
 さらに自由回答でいきますと、横浜らしさといったら何ですかと言われたときに、中華街であるとか港の景観、夜景等々、こういったものがそれぞれのお客様の回答となります。
 これは一つの調査でございますので、それ以外にも今後、専門家や市民意見等を参考にしながら、もう少し詳細にまとめていきたいと考えてございます。

◆(荻原副委員長)
そういった市民意見踏まえてこの考え方をまとめていく中で、具体的に何か収斂していくということでよろしいのでしょうか。

◎(中山文化観光局長)
先ほども和田委員の御質問に回答しましたように、具体的な施策、平成25年度の予算、次期中期計画、こういったところに収斂させていきたいと考えてございます。

◆(荻原副委員長)
オリジナリティーにあふれる新たな価値観、オリジナリティーあふれる芸術フェスティバルという言葉がありますけれども、このオリジナリティーという言葉は横浜らしさと意味合い的にダブっていると考えてよろしいでしょうか。

◎(中山文化観光局長)
ダブっている部分もありますし、例えばやり方であるとか、他の地域でやっているものとは違うとか、例えばトリエンナーレ1つとっても、横浜らしいトリエンナーレというのは、もちろん横浜の景観を生かしたトリエンナーレというのもありますけれども、横浜でできるオリジナリティーをトリエンナーレでといった言い方があると思います。これは、例えば既存のジャンルにとらわれないとか、3日住めばはまっ子であるといったオープンな感じだとか、そういったものをこれからの施策展開にうまく生かしていきたいと考えております。

◆(荻原副委員長)
今、まとめようとしている基本的な考え方をもとにつくられる事業を海外のお客さんにわざわざ見に来ていただくためには、恐らく本物のオリジナリティーが必要でしょうし、本物の横浜らしさというものがないと、つまり横浜に来ないと、世界のどこでも見ることも聞くこともできないというものを目指すべきだと思うのです。認識的には、そういうものを目指すということでよろしいでしょうか。

◎(中山文化観光局長)
そのとおりでございます。次期中期計画に向けては、やはり東アジアでナンバーワン、東アジアの方が「横浜に来れば」となっていければというのが私の一つの目標でございます。

◆(荻原副委員長)
先ほど川辺委員からもございましたように、後ほどDance Dance Dance @ YOKOHAMA 2012のところでもあるかもしれませんけれども、主に西洋芸術文化をやっている印象があります。そういう意味で、横浜でしか見られないものなのかという大きな疑問を1つ、私自身は感じていまして、そういう意味では日本の文化との融合とか、もうちょっとジャンルの見直しといいますか、文化芸術というものが何を指し示すのかもう一度洗い直していただいて、ここは日本であるし横浜であるし、来ていただくためには日本、横浜の文化芸術という面が何らかの形で表現できないものかと思っておりまして、ぜひこの点で進めていっていただきたいと思うのですが、何か御見解がありましたらお願いします。

◎(中山文化観光局長)
その点はもちろん認識しておりまして、委員の今の御意見を参考に、ぜひオリジナリティーのある、日本ならではの、そして横浜ならではのものをつくっていきたいと考えております。ありがとうございます。

◆(山本委員)
先ほど他の委員からもお話がありましたので、申し上げたいと思います。
 文化芸術の部分ですが、1点御検討いただきたいと思います。横浜マイスター制度というのができて、もう長らくたっております。横浜マイスターの方々も、やはり地域に根差してといいますか、横浜の工芸だとか、そういう意味ではある面、文化芸術に似ているところもありますので、ぜひその方々へも光を当てていただくような取り組み施策をお願いしたいと思います。

◆(伊藤副委員長)
今、文化芸術というのは何ですかという問いかけがあったと思います。それの定義がどうなのかは置いておいたとして、古今東西、文化芸術を守ってきたのはだれかというと、多分ちゃんとお金の出し手というか、パトロンがいて、ヨーロッパだったら資産家が当時の大切なものを守ってきたからこそ、今、いろいろな博物館なり美術館に物が残っていると思うのですね。
 これは基本的な考え方だと伺っているので、今すぐ具体的な予算措置を伴うものではないにしても、いずれにしても、これが決まればこの考え方に基づいて予算措置がされて事業が行われていくと思います。
 そこで1つ確認したいのが、この文化芸術・創造都市というものを行政がどこまでやるのか、やり切れるのかというところが非常に重要だと思うのですね。外にスポンサーを求めて横浜市はそのプラットフォームをつくることになるのか、そうではなくて、この財政状況の厳しい中で、それでもこの部分は横浜市が全部税金から出して、とにかくやっていくのだということなのか、その辺、もし現時点で議論されているものがあれば見解を教えていただけますか。

◎(中山文化観光局長)
確かに今までの歴史を振り返ってみると、まさにメセナという言葉があるように、ヨーロッパ等ではパトロネージュといった形で民間の方が支えてきたのだろうと思います。日本でも、原三渓などはまさにその代表ではなかろうかと思います。
 これは非常に難しい議論でして、経済状況がよければもう少し民間への移行を早く進めることができるのかもしれませんけれども、今の状態で考えますと、できる限りの形で、やはり横浜市は文化芸術を大切にするまちなのだということがアピールできる、あるいはここに来ればよい子育てができると思われるようなまちづくりがアピールできるような支え方を、しばらくは目指すべきではなかろうかと思っております。

◆(伊藤副委員長)
すごく難しい問いかけをしたのは私も重々承知しているのですが、世界的に見たときに、例えば創造都市をうたっている都市であったり文化芸術に力を入れている都市があって、映画祭1つとっても有名な都市があります。限られた予算の中でやるのはなかなか難しいとは思いますが、例えば少子・高齢化の話だとか財政的に厳しいという話は多分、日本に限った話ではなくて、世界の都市が等しく抱えている問題である中で、なぜそれらの都市は創造都市を政策として回せているのか、あるいは文化芸術を政策として回せているのかという分析を、ぜひ横浜市としてやっていただきたいと思うのですね。
 もしかしたらそういうところにヒントがあるかもしれませんし、これは、私は必要な政策だと思いますが、やはり全部税金でやろうとするとなかなか厳しい部分があって、当然これから税収も減っていくことが見込まれている中で、きっと難しい局面が出てくると思うのです。そのときに違うお金の出し手を見つける、あるいはつくっていく仕組みというのは今のうちから、ぜひ基本的な考え方をまとめる過程の中でそういうところもぜひ研究していただきたいと思います。

◆(山下委員)
今、各委員からいろいろお話がありましたけれども、横浜市の文化芸術の柱というものが、ここにきてはっきりしなくなったのではないかという懸念を感じるのです。今もお話がありました、芸術フェスティバルを毎年開催という、これはスポーツもそうですけれども、横浜の賑わいづくりを毎年やるというのは、もちろん予算の問題はありますけれども、特段反対する話ではないかと思います。ただ、インパクトといいますか、横浜とはどういうまちなのかというインパクトに欠けているのではないかという気がするのです。
 そこで、先ほど創造都市政策推進ボードの御意見の中にトリエンナーレをリーディング事業にという御意見があって、私もやはりそうではないかという気はするのですけれども、その柱になるリーディング事業については、局長はどのように考えていらっしゃいますか。

◎(中山文化観光局長)
トリエンナーレは既に過去4回開催して、しかもナショナルプロジェクトとしての位置づけもされております。一方で今年やったダンスというのは、確かに文化庁のイニシアチブ事業ということで第一歩踏み出したということで言いますと、我々の中のベンチマークはトリエンナーレだと思っております。
 言葉によらず世界の人々が感動を共有できるということで、今後、ダンスであるとか、これから説明する音楽といったものを、まさにトリエンナーレをリーディングプロジェクトとして考えていきたいと思っております。

◆(山下委員)
今、伊藤副委員長からもお話があったように、今回の文化観光局のレポートにもあると思いますが、やはり経済の活性化につながるというのは非常に大きなポイントではないか。横浜市がやる意義というものを考えると大きなものではないかと思うのです。  私、前にもお話ししたと思いますが、以前に北京の芸術特区を訪問させてもらって、非常に大きな工場跡地が完全に一大アートギャラリーに変わっているのです。日本人観光客もたくさんいらっしゃいましたし、そこには多くのギャラリーが、日本からも東京画廊という画廊が出展されていたりとか、いろいろな方が集まって、まだまだマーケットとしては醸成していないなというところはありましたが、賑わいはかなりありましたし、やはりそこには経済があるのです。本当に若い芸術家の作品ですからピンキリですが、作品が流通するということはそこでお金が動く。
 先ほど原三渓というお話もありましたように、やはり経済的なバックボーンがないとなかなか芸術文化を支えるパトロンにはなれないので、そういう意味では、嫌らしい言い方をすると、実はアートというものはお金になるのだなという部分も正直あるのです。私は、そういったところを生かす、経済につながるものをベースに考えていただきたいというのが、横浜市がとるべき芸術文化政策の一つの柱だと思います。これはまず意見として申し上げます。
 もう一点は、先ほど川辺委員からお話があったように、まさしく子供たちだと思うのですね。これは恐らく教育委員会のことだから文化観光局の所管の範疇を超えると思いますが、連携していただきたいということで、やはり将来、日本を支えるクリエーターを育てていくというのは、何も絵描きを育てるのではなくて、日本というのは物づくりで生きてきた国家で、独創性のある工業製品もたくさんつくってきた。それは日産もそうですが、右脳の発達した方々が開発に携わり、デザイン性に富んで、桜井氏のような立派な方がいらっしゃいますけれども、ああいうクリエーターの方々がいらしたから世界のブランドになり得たというのもあると思うのです。
 今、学校に行くと図画工作の時間がほとんどなくなってしまって、受験に有利だと、読み書きそろばんばかりになっている。そうすると、なかなかクリエーターが育たない。やはり文化芸術を打ち出す横浜市であるならば、その恩恵というのはもう少し教育現場に、子供たちがそれを見て将来プラスになるような活動をしてもらいたいと思いますし、そこでも文化観光局として一翼を担っていただきたいという部分がすごくあります。そういう中で文化芸術政策をやっていただきたいと思うのです。
 意見ばかりですが1つだけ御質問したいのは、トリエンナーレも3年に一遍やっていきますが、準備に時間がかかりますよね。毎年、横浜市が主体にならなくても横浜の地で行われているさまざまなイベント、それが3年に一遍爆発するという機会をつくるには、やはり準備期間がすごく大事だと思うのです。それが毎年毎年何かの準備期間を充てているというのはかなり負担感もあると思いますが、しっかり準備をしていい爆発の期間と言ったらおかしいですけれども、出す機会が必要だと思います。先ほど言ったリーディングプロジェクトというのはその準備も含めて考えていくべきではないかと思うのですけれども、その辺はどうでしょうか。

◎(中山文化観光局長)
山下委員のおっしゃるとおりです。十分な準備なしには成功はあり得ないと思いますし、例えばよいものを呼んでくるなり何なりにしても、やはり3年はかかるというのが現実だと思います。
 そういう意味では今後、我々は、それも含めて効率的にできる体制を組織としてきちっと考えていくべきかと思っております。実はトリエンナーレも昨年でしたか、国際交流基金が抜けてしまいまして、堅牢だと思っていた体制がいきなり崩れて、市の中もすごくどたばたしてしまいました。そのように、何か緊急のことが起こってもそういうことにならないような体制、これは数ではないと私は思っております。それは先ほど言いましたように、中間組織の充実といったところ、あるいは市民力の充実だとか、そういったことも含めてきちっとした体制を、何かあっても大丈夫なようにという体制をとっていきたいと考えてございます。

◆(山下委員)
最後は意見にいたしますが、トリエンナーレというのはアートフェスティバルという意味ではないのです。3年に1度という意味です。別にその期間に音楽イベントをやっても映画祭をやってもダンスイベントをやっても、コンテンポラリーダンスなどは実際にやっていますが、それで全く構わないと私は思いますし、冒頭言いましたように、やはり横浜にはこれという魅力がない。横浜の文化の柱と言ったときの魅力がない。どうも分散してしまうイメージがある。トリエンナーレなどは海外をも視野に入れたマーケットとしてやっていかなければいけないと思いますので、そういう意味では、横浜市がここに相当力を入れていて、横浜には3年に1度この年に行った方がいい、おもしろいものが見られるというところを目指すには、やはり時間がかかると思います。前にも言ったように、ビエンナーレも100年かかっているわけですから。
 そういう意味では時間との勝負もあると思いますが、やはり横浜らしさというのは、そういったオリジナリティーも含めてしっかり根づくように準備していかなくてはいけないのではないかと思いますので、御意見として申し上げます。

◆(和田委員)
最終取りまとめのときでは遅いので、中間取りまとめのときにお話ししますけれども、アンダーグラウンドではないけれどもアンダーグラウンド的な、例えば船劇場だとかストリートミュージシャンだとか、高架下で絵をかいているストリートアーティストとか、こういった存在はこの計画ではどのように位置づけられるのですか。

◎(中山文化観光局長)
委員の御質問は、アンダーグラウンドの芸術をどう扱うかということでしょうか。

◆(和田委員)
「的な」です。アンダーグラウンドと言ってしまうと少し違ってしまうので、アンダーグラウンド的なことという意味です。

◎(中山文化観光局長)
基本的には、今後そういったものから本物が出てくる可能性も十分ありますので、そういったものも視野に入れるべきだと思いますし、創造都市で実際に支えていた人たちも、もとはアンダーグラウンド的と言われていた方たちかもしれませんが、それが例えば岸田國士戯曲賞をとるとか、そういったことがあり得ますので、そこはきちっと中間組織、横浜市芸術文化振興財団などの人材を育てながら、本物に育つような人たちをきちっと選んで育てていきたいと思っております。

◆(和田委員)
そういうお言葉をいただけたので、ぜひ具体的な支援策を考えていただきたいと思います。

◆(川口[正]委員)
芸術フェスティバルというのは毎年開催しなければいけないものなのですか。

◎(中山文化観光局長)
横浜といえば文化芸術のまちというブランドを立てたいと思っております。そのためには、毎年何らかの賑わいづくりにいろいろな方向から焦点を当てていくことが重要かと考えています。
 そうはいっても、今、芸術の世界では壁がなくなってきていることも事実でありますけれども、それをある一定の方向から焦点を当てることによってそこで活躍している人たちのモチベーションを上げることも、我々としては大事なことかなと思っております。

◆(川口[正]委員)
我々も、毎年開催しているいろいろな地域の行事、例えば東北のいろいろなお祭りとかあります。そういうものは承知しているのですけれども、行政主体になって毎年それをやっていていいものなのか。先ほどから予算があるとかないとか言っています。ことしは予算がないからこれをやめようとかがあるのか。毎年やらなければいけないとなると、予算がない中でもやらなければいけない。極端に言うと、今、事業をやっていても来年、再来年のことも準備していかなければいけない。そんなことをやっていて、今の人数で足りるのですか。そんなに能力のある人ばかりいるのですか。

◎(中山文化観光局長)
能力はあると信じております。効率的にやりたいと思っております。
 それと、行政の役割というのは文化行政を総合的に進める上での基盤づくりをしていくということで、ある程度民間に託せるものは民間に託すといったやり方でやっていきたいと思っております。

◆(川口[正]委員)
でも今、これを見ていると、将来民間に託していきたいなどといったことはなにも書いていないではないですか。

◎(中山文化観光局長)
開催のあり方は、具体的には今後、議員の皆様ともう少し協議を進めていきたいと考えております。
 それと、実際に民間にどうするかという話は施策の部分に入ってきますので、その辺も含めてぜひ協議していきたいと思います。

◆(川口[正]委員)
これは私の個人的な考えですけれども、局の仕事がなくなってしまうからやるのだととれなくもないのです。ことしはこれをやる、来年はこれをやる、再来年はこれをやる。お昼にも冗談で言ったのですけれども、去年はトリエンナーレをやりましたよね。今年はDance Dance Dance @ YOKOHAMA 2012、来年は音楽、そしてまたトリエンナーレが入ってきます。そうすると、横浜では毎年トリエンナーレをやっていることになります。そういうことになるのです。そうすると、何がへそになるのですか。

◎(中山文化観光局長)
まずはこの流れをつくった上で、今後、民間だとかそういったものを含めてどうやっていくかは、やっていきたいと思います。

◆(川口[正]委員)
今、経済がこんな状態のときに、日本の企業は生き残れるか生き残れないかわからないときです。3年先、5年先、10年先になったらどうなるか、なくなってしまうかもしれません。そういう会社もたくさん出てくるかもしれない。そんなときに将来、民間に渡せる様なことでやっていくなどといったら、民間ができなかったらどうするのですか。やめてしまうのですか。市がやるのですか。

◎(中山文化観光局長)
中長期の政策と考えておりますので、やめる気はございません。確かに委員がおっしゃるとおり、今の経済の状況はよくございません。ただし、今回ダンスをやってみて、ホテル業界からは非常によかったと言われております。これは実際に、それを目的に泊まりに来てくださった方が多いということと、ことし8月のホテルのオキュパント率というのですか、それが過去最高の88.5%となりまして、私は、今の中間段階ではまだホテル業界の方としかお話はしてございませんが、何かをテーマにしてこのようにやっていただけるのは非常にありがたいとは言われました。

◆(川口[正]委員)
それは当然のことだと思うのです。これをやってもホテルがゼロだ、プラスにならないというのでは、それこそやる意味がないのですから、ホテル業界がプラスになったから当たり前だなどという威張った言い方ではなくて、将来、本当にこれを毎年毎年やっていかれるのかどうか、そういうことを踏まえて計画をつくっていかなければいけないだろうし、それがさっき言ったように、一言も答弁してくれなかったけれども、ことしは踊りトリエンナーレ、来年は音楽トリエンナーレ、再来年は芸術のトリエンナーレと、トリエンナーレばかりずっとやっていくことにならないのですか。どれが中心になるのですか。

◎(中山文化観光局長)
そこも今後の話し合いだと私は思っています。
 先ほど私、質問だと思わなくて申しわけございませんでしたが、確かに委員がおっしゃるような見方もあるだろうとは思います。

◆(川口[正]委員)
私が思うには、毎年こんなことをやらなくたって何年かに一遍集約してやるとか、そういうものを持っていったほうが、そのためにあとの2年間、例えばトリエンナーレの2年間は準備のためにしっかりやっていくとか、そういったことも必要だろうと私は思っているのです。毎年こんなお祭りみたいなことをやっていると、恐らくだんだんなれが出てきて、中途半端なやり方になりかねない。そういうこともしっかり見直せるような、こんなふうに毎年やらなければいけないみたいな書き方をしていること自体が私はおかしいと思いますし、その辺ももう一回議論して皆さんで意見をまとめてほしい。

◎(中山文化観光局長)
委員のおっしゃることは十分わかりましたので、そのような議論の場を設けていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

◆(丸岡委員)
私も本当に、芸術フェスティバルを毎年やるということに大変疑問を感じております。
 この基本方針の3と4、これは多分、全く別という位置づけで考えていらっしゃるかと思いますけれども、私は、基本方針3のところでアーティストを育てたり支援をしていく中からフェスティバルを行うような動きが発生するほうが望ましいのではないかと思います。また、質の高い展覧会ですが、これも確かに集客のためにはいいのかもしれませんけれども、そういったアーティストのためのギャラリーであるとかスタジオであるとか、そういったところを整備してあげたりバックアップしてあげることのほうが一般の方の目には触れやすいですし、大切なのかなと思いますので、そういったことを考えているのかどうか、御意見ください。

◎(中山文化観光局長)
ありがとうございます。まず、アーティストさんのそういった発表の場等は、現実に提供してございます。それから、アーティスト・イン・レジデンスという形で、なるべく安い賃貸料で横浜市に来ていただけるようにという仕組みもございます。さらに、ことしになって加速させているのは横浜市のイベントのポスターであるとかいろいろなものは、なるべく創造都市界隈にいらっしゃる方に仕事を落とそうということで、それこそアーツコミッションという先ほど出てきました中間組織の人たちに、例えばこういう形の動画をつくりたいという相談をして、それに関連してレジデンシャルを持っていらっしゃる若手のアーティストを集めてコンペティションをやったり、そういったことを、まず局で積極的にやり出しまして、できればこれを市全体に広げていくことによって、横浜市に職があるという状況にしていきたいと思っております。
 それから、基本方針の1から4は、基本的には連動させていくものと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

◆(丸岡委員)
大体わかりますけれども、市民のほうから発生して行うこともフェスティバルなのかなと思いますので、そういった若い人たちの力を利用してということを考えれば、別に毎年やらなくてもいいし、そういったタイプの生き生きとしたフェスティバルをイメージしたほうが元気になれていいのかなと私は思いますので、ぜひ考えていただきたいと思います。

○(斉藤[達]委員長)
他に発言もないようですので、本件についてはこの程度にとどめます。