横浜市議会議員 おぎわら隆宏

 

市政報告/議事録

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令和元年 建築・都市整備・道路委員会

△請願第27号の審査、採決

◆荻原副委員長
 まず、市民説明会において配付されたであろう資料というのは、きょうお配りいただいた別紙6ということでよろしいでしょうか。

◎小池都市整備局長
 そのとおりでございます。

◆荻原副委員長
 この資料、4ページと5ページにわたってあります横浜の現状として、日帰りの割合と宿泊者の割合ということがございます。これは、9月6日の一般質問において林市長に質問して精査するというお答えをいただいた案件であると思います。
 今回この資料の中には、そのとき聞かせていただいた観光消費額についての記載、横浜で落としていただける消費額のお話は載っておりません。しかし、きょう配付いただいている別の資料の中には、依然として、8月22日の資料にも載っていた状態と同じ記載で載っております。市民説明会においては、この観光消費額について指摘した部分は削除されておりますが、これはどういった認識のもとにされておられるのかお伺いします。

◎天下谷IR推進室長
 委員にも、調査の方法が異なっている、調査を聞く項目も、観光庁が行っているものと横浜市で行っているものは違うという御指摘もいただいております。今回は、出典が違うものだということも注記しました。当時、委員に御指摘いただいた資料には、そういったこともなく、一般の方に誤解を与えるという御指摘もいただきましたので、この考え方のほうでは、しっかりと出典も出しております。こちらはどちらかというと、事業者向けあるいはRFC、これから参入をやっていく上での基礎的な資料ということでつくっているもので、実際調査内容が違うのですけれども、それを精査していく時間もちょっとないということで、事業者にはこういった情報をつけております。
 ただ、御指摘のとおり、市民の皆様にはそういう誤解を与えてはいけないということもありますので、市民説明会では、これはそれぞれ分けて、別の調査ではこういう結果が出ている、横浜で継続している調査ではこういう結果になっているということもお伝えしながら、日帰りあるいは宿泊の状況をお伝えしているということでございます。

◆荻原副委員長
 お答えを今の質問でいただきたかったのは、観光消費額について指摘した部分については、市民説明会の資料では削除しておられますが、それはどういう認識でそのようにされたのかということでございます。

◎天下谷IR推進室長
 繰り返しになって申しわけございませんが、調査方法が違うということがありまして、それを市民説明会ではかなり短いタイミングでスライドを使いながら説明しているということもありますので、今回はそういう誤解がないようにということで、スライドも分け、説明を分けた。観光消費額については、時間の関係もあり、今回は選んでいないという状況でございます。

◆荻原副委員長
 時間がなく精査ができなかったので、今回は載せなかったという理解でよろしいですか。

◎天下谷IR推進室長
 我々としても、まず市民の方にわかっていただきたかったのが、横浜が日帰りの観光客の方が多いという傾向をしっかりとお伝えしたいということで、消費額というのは採用しておりませんでした。

◆荻原副委員長
 精査はされたのですか。

◎天下谷IR推進室長
 調査の内容をしっかりとお伝えしますと、観光庁の調査に関しては、1年間を通じて1人の国民の方に、どういう旅行をされたのかというのを4回に分けて調査している。ただ、それに関しては都道府県のデータがありますが、市町村のデータがないということです。横浜市はそのデータがないので平成21年から調査を続けており、そういったものを毎年ホームページで公表いたしております。
 ことしの調査に関しては、委員から御指摘いただいた後、修正するというのはなかなか難しいところもございますので、観光庁が行っている調査については、今後、市町村のデータというものが、精度が確かで得られるのかということを観光庁とも協議して、そういうデータが得られれば、そういったものを今後は使っていきたいと思います。また、横浜市の独自の調査においても、次年度に向けて、今は調査を進めて、横浜市の調査も年に4回、同じ調査方法でやっておりますので、中間から変えるというのはなかなか難しいところがございまして、来年度に向けてさらに観光の実態をより反映するような方法がないかどうか、これは文化観光局が行っていく調査ですけれども、文化観光局と調整しながら精査していきたいと考えております。

◆荻原副委員長
 今室長がお答えになられた同じ方法とは、何と何がどのように同じものですか。

◎天下谷IR推進室長
 私の答弁が、ちょっと誤解があったかもしれません。
 横浜市がやっている調査、国の調査も1年間を通じて、調査方法が異なりますけれども、調査を継続して行うことで年間の平均を出していくという調査になっていますので、年度途中では変えることが難しいということです。次年度の調査に向けて、横浜市のものであれば文化観光局、観光庁のものに関しては、そういったデータが得られるのかどうかということを今後精査していきたいと考えております。

◆荻原副委員長
 それでは、今あるデータを観光庁のデータと採取方法が違うので、それを比べるのは適切ではないという判断をされているということでよろしいでしょうか。

◎天下谷IR推進室長
 細かな調査項目は我々違うという御指摘、そのとおりだと思っておりますので、そこは全く同じかと言われると、異なっていると思います。ただ、傾向をつかむ、例えば横浜市の状況が年度ごとにどうなっているのか、あるいは国の状況がどうなっているのかという傾向をつかむ意味では参考になるデータということで、事業者からRFC、そういった情報を引き出すための一つの参考データとして、今回こちらの資料には載せております。正確に一緒かと言われればそうではありませんが、傾向をつかむものとしては妥当だと思っております。

◆荻原副委員長
 傾向をつかむためには妥当だという理由を述べてください。

◎天下谷IR推進室長
 継続調査の中で国も横浜市も行われておりますので、毎年の状況の差といったものを見るものとしては、直接比較は別として、横浜市の状況を確認していくためには妥当なものだと判断しております。

◆荻原副委員長
 横浜市の状況を知るという意味合いは、横浜市が調べているデータそれだけを見て、傾向を見るという意味でおっしゃったのですか。

◎天下谷IR推進室長
 そのとおりでございます。観光消費額が横浜としてどのように伸びているのか。ホテルなどがふえている中で、宿泊者の観光消費額がどのように伸びているのか、そういう傾向をつかむためのものとしては妥当なものだと思っております。

◆荻原副委員長
 それでは、観光庁のデータと比較することで、横浜市の現状、傾向を見るものにはふさわしいかどうかはどう思われますか。

◎小池都市整備局長
 横浜は日帰り客が、先ほども議論ありましたけれども、観光客の中で来られる方の割合として多いという事実がございますので、そこを説明する資料として使っているということでございます。ただ、それを直接比較すると、委員から御指摘のあったように、調査の仕方が異なるものですから、そこについては誤解のないように表現したというところでございます。

◆荻原副委員長
 誤解のないようにと局長は今おっしゃいましたけれども、並べられて市民がこれをごらんになられて誤解が生じないという確信は本当におありですか。

◎小池都市整備局長
 そこは丁寧に説明して、しっかり分けて、根拠は違うものですと説明をしていきたいと思います。

◆荻原副委員長
 この説明会以外の資料、別紙3と別紙2の資料には、いまだ観光消費額についても、国の資料と並べて日帰り、宿泊客のどちらも少ないということで、金額も載っております。
 きょう出されたこの資料の中でも、その書きぶりが違っており、それは私も一般質問で質問させていただき、市長が精査するとお答えいただき、しっかり見直していただきたいのだということを訴えさせていただいたものでございます。したがってこのように丁寧に確認しているのですけれども、このように採取方法の違うデータを並べた資料を見た方が、横浜はこんなに金額も少なく日帰り客も多いのだなと誤解を受けるような説明を行うのは、私はまさにミスリードだと思います。その点はどのように思いますか。

◎小池都市整備局長
 ミスリードではなくて、日帰り客が横浜は多いという現状を説明したいということで、今あるデータの中でそれを選択して資料をつくっています。ただ、その資料の表記の仕方などについては誤解のないように工夫していきたいというところでございます。

◆荻原副委員長
 具体的に誤解のない説明となるように説明してください。

◎小池都市整備局長
 最初、8月に出したときは書いてありませんでしたから、今回は出典を明確に出して、違う調査によるということもありますし、例えば市民説明会の市長の説明の中では、この点についてはそういうとり方も違うというコメントもしながら説明しているところでございます。

◆荻原副委員長
 きのうの一般質問の我が会派のふじい市議の質問で、説明会の資料に載せてあることについてただして、市長は妥当だと答えているのです。私が聞きたいのは、きのうの一般質問を受けて、このように資料を市民に説明することが妥当だと表現することが本当に誤解を生まないのかということなのです。
 消費額は削除されている。しかし、日帰り客のデータは載っている、その点はどういう認識のもとにそのようにされて、しかし、ほかの資料には消費額が載っている。皆さん方がどういう認識でこのデータを考えているのか、全くわからない。誤解のないようにと繰り返しおっしゃっておられますけれども、本当にそれが説明会で誤解がされないという説明を、市長はみずからきちんとされておられるのですか。

◎天下谷IR推進室長
 済みません、今回常任委員会には、これまでの経過を正確にお伝えしたいということもございまして、今荻原副委員長が指摘された9月の補正のときに説明した資料、また去年の調査報告を政策・総務・財政委員会で説明した資料、それもそのときのものをそのままつけております。
 荻原副委員長からの御指摘も我々は聞いておりますし、御指摘の中に市民に誤解を与えないようにということで、御指摘いただいているという趣旨を踏まえて、資料のほうも順次、市民の方に誤解を与えないように修正してきている経緯で、この資料の書き方が変わっているというのは御理解いただきたいと思います。  また市長は、この説明会の中では、まず全国と東京都の調査に関しては、観光庁が行っている調査では50%となっている、一方で観光庁の全国調査には市町村別の調査結果がないため、横浜市では以前から独自に調査を実施している、調査方法や設問には一部違いがあるが、調査ではここ数年、横浜市の場合は8割以上が日帰り観光客という結果になっているとお伝えしておりました。

◆荻原副委員長
 今のでは、市民の皆さんが本当に誤解をされないかどうかというのは、私は極めて不透明だと思います。非常にさらっとした御説明です。
 私は、市民の皆さんに、今回このIRについては、まさに横浜の将来を大きく左右する大変重要な政策だと思っております。市民の皆様には、負の側面も正の側面も両方ともしっかり正確にお伝えする義務がある、我々議会も含めて市職員の皆様にはあると私は強く感じております。
 特に、賛成・反対が入りまじって、しかも国論を二分している、国会においてもですね。(「二分はしていないよ」と呼ぶ者あり)

◆荻原副委員長
 二分しております。反対の方も大変多くいらっしゃる。(「少数意見だよ」と呼ぶ者あり)

◆荻原副委員長
 少数ではないと思います。そのことの御認識なのです。反対されておられる方々の立場にも皆さん方はきちっと立たなければならない。それが行政です。公正中立に市民のために働くという意味は、そういうことだと私は思います。我々議員・政治家は、賛成、反対それぞれの立場に立って意見を交わす立場にありますが、行政の皆さん方は偏ってはならない、私はこのことを強く申し上げたいのです。
 この資料の中に、例えば別紙2の説明では約9割が日帰りと書いてある。しかし、市民説明会では約8割以上が日帰りとなっている。このように一体どっちが横浜市として公正適切な情報なのだということの正確な情報提供も、私は心がけていただきたいと思います。それが皆さん方の仕事だと思うからです。
 資料について、少しないがしろの部分がないのかというところを思うわけです。この点は、例えば市民説明会資料の34ページ、33ページ、32ページ、31ページ、30ページ、29ページ、28ページ、27ページ、これ一体何の写真なのか。どこの写真なのか。何を言うための写真なのか。私にはさっぱりわからないのです。この点について御説明ください。

◎天下谷IR推進室長
 こちらは、日本にまだIRというものがございませんので、海外の事業者が行っているIR、そういったものは去年から情報提供依頼とかということで対応しており、承諾がとれて、市民の皆様にIRがどういうものかというものをお伝えできるような画像を集めて、その中で許可が得られたものに関して、こういう説明会でお伝えしているという状況でございます。

◆荻原副委員長
 ぜひ資料というものをもっと大事に考えていただきたいのです。皆さんの命でもあると思います。次の説明会までには、一体何の写真かというのを載せることはできますか。

◎小池都市整備局長
 次は、今度土曜日にあるわけですけれども、対応がどこまで可能なのか、時間的には難しいところもあるのかと思います。

◆荻原副委員長
 対応にはどれぐらい時間があれば足りますか。

◎天下谷IR推進室長
 まず、出典を書くべきかどうかというのは、そこは議論があると我々も思っております。我々はあくまでイメージをお伝えするために写真を使っているということで、今のところキャプションを載せていくページではないと判断してこういう資料をつくっております。我々としては、この形で市民説明会は進めたいと思っております。

◆荻原副委員長
 正確にIRというものの姿を市民に御理解いただくための説明会だと私は理解しております。それは間違いないですか。

◎天下谷IR推進室長
 そのとおりでございます。

◆荻原副委員長
 そのためには、資料に書いてあることが正確に市民の皆様に通じるように、御理解いただくように努めるべきだと思いますが、その点はいかがですか。

◎天下谷IR推進室長
 問い合わせがあれば、ちゃんとお答えしますし、この写真はどこの写真かと説明会で問われれば、お伝えしていくように準備もしております。ただ、それぞれの写真を一個一個吟味して、これはこういうところです、こういうところですと説明する時間もないところもございますので、今回はイメージとして、質問がされればしっかりとお答えするという対応をしていきたいと思っております。

◆荻原副委員長
 今の室長の時間がないというのは、そのとおりだと思います。なので、来ていただいた市民の方が御質問をされずに済むように、資料にきちんと書き込むべきだと思いますが、いかがですか。

◎小池都市整備局長
 この資料は、市長も含めて出席する説明会での資料ということで、いろいろ我々議論する中でまとめてきております。先ほど室長からも申しましたようにイメージを伝えるということで、まずこういう資料を今つくっているということです。委員の、丁寧に御説明するということはそのとおりだと思いますが、それがここに全てキャプションを入れるのはいいかどうかということについては、我々の中でも検討する時間が必要だと考えております。
 (「委員長、こんなのをいつまでやっていても、このままでやると言っているのだから、もうそれ採決しようよ、じゃ。御自分の意見を通そうと思ったって無理だというの」と呼ぶ者あり)

◆荻原副委員長
 私は、市民の皆さんにこの写真を見ていただいたときに、どのように受け取られるのかなということと同時に、横浜市が市民に対してどれだけ誠実に説明しておられるのかということを問うているわけです。自分の意見を通したいだけではないのです。私は、皆さんのその態度がもっと適正、正確に資料をつくる姿勢が必要なのではないですかと申し上げているのです。

◆渋谷委員
 議員間の討論する場ではないのですが、逆に私はここに一つ一つの資料に固有名詞を入れて、何々ホテルのどこ、例えばIR、これはどういう企業がやっているのだということを一個一個入れた場合、そこに来ている市民の皆さんがある種、横浜市はそのホテルだったりそのIR事業者だったり、そういうのに対して優先権を与えているのかと逆の効果をかえって与えてしまう。ここはある意味では、イメージを出しているわけですから、ここに固有名詞を入れれば、確実にそれがひとり歩きをしていって、そこの業者が横浜市にとっての優位性を持っていると言いかねないので、ここは私は逆に固有名詞は決して出すべきではないと。イメージを伝えるための一つの方法であっていいと思います。逆効果だ、それは。(「そのとおりだ」と呼ぶ者あり)

◆荻原副委員長
 議員間討議というわけではありませんけれども、私が思いますのは、これで市民に何をお伝えになられたいのですか。(「イメージだよ」と呼ぶ者あり)

◆荻原副委員長
 イメージとは何のイメージですか。

◎小池都市整備局長
 この資料にも書いてありますように、IRというのはいろいろな施設で構成されますから、そういった構成される施設がどういうイメージのものかをわかりやすく表示するための資料でございます。

◆荻原副委員長
 もし本当にこのイメージを市民にお伝えされたいということであれば、私は堂々と載せるべきだと思いますよ。これはどこどこのIR、どこどこのIRだと。これがIRというのを。(「それは逆効果だと申しているんだよ」と呼ぶ者あり)

◆荻原副委員長
 何に対して逆効果だということか、ちょっとあれですけれども、私は資料を作成する、市民に対して真摯に説明する、丁寧に説明するという意味は、この1ページ1ページに皆さんが込めた思いをきちんと述べるべきだと申し上げているのですよ。(「それじゃ、それ意見として聞こう」と呼ぶ者あり)

◆荻原副委員長
 いや、これは回答を求めます。

◎小池都市整備局長
 委員が今おっしゃっている、丁寧に、一枚一枚に何を説明するべきか、当然我々も議論してこの資料はつくっていますから。そういうつもりでつくっておりますが、その分が足りないということについては御意見としてお伺いし、その対応についてはどうするかは、我々の中でも検討はしたいとは思います。(「了解です」と呼ぶ者あり)

◆荻原副委員長
 この資料についてもう一点、私は非常に御指摘したい点がございます。それは、カジノIRによってもたらされる負の影響の部分の言及がないということなのです。先ほども申し上げましたけれども、市民に丁寧に説明するのは、カジノIRを持ってくるべきだという正、プラスの部分と、そしてそれによってもたらされる負の部分とバランスを持ってきちんと丁寧に市民に説明するのが、今回の市民説明会の趣旨なのではないですか。この点はどうですか。

◎小池都市整備局長
 今回は、市長も申していますように、まだIRというものについて、我々がやろうとしていることについて十分説明し切れていないということで、まず始めたものでございます。ですから、その中で必要な資料を選択して、今回説明しているところでございます。

◆荻原副委員長
 その市長が、これは市長、何回もおっしゃっておられますけれども、理解がまだ得られていない、理解していただきたいという、その理解していただきたいものというのは、カジノIRのプラスの部分だけなのでしょうか。この資料では、そのように受け取れます。

◎小池都市整備局長
 まず、何で横浜市がIRをやろうとしているのかをきちんと説明すると同時に、IRの中身であるとか、あるいはそれに伴ういろいろな懸念事項もございますので、そういったものへの対策を説明しているところでございます。

◆荻原副委員長
 対策の部分、これも先ほどと同じようなことになりますけれども、例えば市民説明会用の資料の45ページ、犯罪予防ということでまた写真が載っております。この写真は一体何を説明するのか、具体的にどんな内容のものを説明するのか。私は、この写真では全く読み取れません。負の側面について、きちんとこの資料が説明できているのかどうか。これはあくまでも犯罪予防というより対策についてのお話をされたいという目的でのページであろうとも思います。まずは、負の影響の部分についてきちんと資料、言及されているかどうか、皆さん方の御認識を伺います。

◎小池都市整備局長
 IRについては、御心配されている依存症や治安の問題がございますので、そういったところへの対応を載せているところでございます。

◆荻原副委員長
 伺っているのは対応ではなく、何に対応するのかという何の部分です。負の影響について、この資料は言及されておられますか。

◎小池都市整備局長
 限られた中で、我々でその資料を選んでおりますから、今回はその負の側面というところでは、対応を中心に選んだと我々側としてはそうしたというところでございます。

◆荻原副委員長
 なぜそのように対応されたのでしょうか。

◎小池都市整備局長
 先ほど附帯決議の議論もございましたが、今回のIRに伴ってまず一番心配されているのは、依存症への対応である。そういったところもありましたし、治安の部分についても先ほども住宅地の話がございました。そういったことがありましたので、そういった対策の部分を今回我々としては載せたということでございます。

◆荻原副委員長
 私が伺っているのは、ギャンブル依存症にせよ、治安の悪化にせよ、カジノIRによってもたらされる負の影響について、この資料はきちんと言及されているのですかということと、対応を載せていますということですが、何に対応するのかという何の部分が負の影響だと私は指摘していて、それについてこの資料はどうしてそれに言及していないのかということを伺っています。

◎天下谷IR推進室長
 カジノの中でも、カジノが設置されているIRにつきましては、日本には実際の事例がございません。海外の事例になるということになります。
 それと、依存症の対策についても、既存のギャンブルの依存症の対策というのと、IR、こちらは新しく日本の中でカジノというものができてくる新たな対策と、そういったものはまた別々の対策が施されるということで、国は既存の依存症に対して、このIRの導入をきっかけに、今までなかなか手がついていなかったパチンコとか既存の公営競技などにもしっかり対応していく。
 IRに対しての懸念というのは、新たにカジノが導入されることによって、新しく日本で発生する懸念事項、それらについては海外の事例というものしか今のところはない。
 先ほどのこの議論の中でありましたように、確かに海外のIRを見ると、江原ランドの例が出てきていますけれども、そういった心配されて依存症がふえているようなIRの例もあります。ただ、我々が目指しているIRに関しては、シンガポールのしっかりと管理された中でIRが運営されるものを目指していくということで、シンガポールのIRに関しては、先ほど渋谷委員から御指摘がありましたけれども、依存症が逆に減っているというデータもございます。また、治安の発生率、シンガポールではIRに伴って外国人観光客が非常に伸びております。それでも犯罪の発生率はふえていないという状況もあります。そういったことも、本来は細かくお伝えしていくべきかと思いますが、時間の関係で、まず第1弾として、市民の方にお伝えできるものを、我々市役所の中で精査したものがこれになっておりますので、きょうの御意見も今後の18区が終わった後にまた説明会は継続していきますし、広報の媒体もつくっていきますので、御意見としてしっかり受けとめていきたいと思っております。

◆荻原副委員長
 皆さん方、先ほど大阪は40人で横浜は26人、職員が少ないということをおっしゃっておられました。対応が間に合わないという現実の状況はあるのかもしれない。しかし、皆さん方が組んだスケジュールで、そして市長が本会議でもしっかりとおっしゃったように行っている市民説明会なのです。もちろん、改善点は出てきて、それに対応することはいいかもしれないけれども、でも負の影響が全く載っていないという、私はこれは大変大きな部分だと思います。
 そういったことについて、既に行われた中区、神奈川区、そしてこれから14日に行われようとしている西区、対応が間に合わない、できない。そういう状況で市民説明会を行うことが、来年3月に終わったとき、本当に市民に対して丁寧な説明をしたと、そのように皆さん方が胸を張って言えるのかどうか。私は言えないと思いますよ。しっかりと準備をして18区の皆さんに、本来であれば同じ説明をするべきですよ。その点はどうお考えですか。

◎小池都市整備局長
 今回18区にこの説明をするということで、順次議論しながら、今いただいたような意見であるとか、あの会場でも先ほど言ったようにいろいろな意見もいただいています。そういったことを逐次改善できるところは改善してやっていくほうが、最初にこれでやるからと言って決めてしまってやるよりは、このほうがいいと思っておりますので、そういう対応を進めていきたいと思います。

◆荻原副委員長
 申し上げたように、改善はしていっていただいて結構だと思います。しかし本来であれば、改善の必要のない、最初からきちんと全18区で同じ説明ができる状態で始めるべきだったと私は申し上げたいと思います。
 そして、IRの中のカジノの面積は3%にすぎないという御説明を市長はよくされておられます。私は議事録を請求したのですが、まだできていないということでした。その詳細を確認しつつの質問になることをお許しいただきたいのですけれども、今回の中区、神奈川区の説明会においても、市長はカジノはIRの敷地面積の3%なのだということはおっしゃっておられますか。

◎小池都市整備局長
 そういう説明はしております。

◆荻原副委員長
 その3%だという説明をもって、一体市長はどういうことを市民の皆さんにお伝えしたのでしょうか。

◎小池都市整備局長
 IRというものがカジノだけで構成されているものではなくて、そこにはいろいろなMICE施設であるとかショッピング施設、あるいはレストランとかいろいろなアミューズ施設などさまざまなものによって構成されていることを御理解いただくために説明しているということでございます。

◆荻原副委員長
 その3%のカジノによって、IRのその他の施設の運営維持が可能になるのだということの御説明はありましたか。

◎小池都市整備局長
 そういう説明もしております。

◆荻原副委員長
 その際にどれぐらいのカジノでの収益があれば、運営維持が可能になるかというお話もありましたか。

◎小池都市整備局長
 そこまでの細かな話はしておりません。

◆荻原副委員長
 説明資料の中には、これももう8月22日の記者発表のときから変わっていない資料なのだと思いますけれども、820億円から1200億円の市の増収効果、36ページにあります。市はこれだけ増収の期待ができるのだと。これはいい側面として語っておられると思います。その中で、3%の面積でどれだけの収益を上げるかということは、細かいことで載せていないということは、私は矛盾があると思います。これだけの収益が期待できるというための、ではカジノの収益はどれぐらい期待されなければならないのか。このことは少なくとも市民説明会での質問があれば答えられる状態になければならないと思いますが、いかがでしょうか。

◎天下谷IR推進室長
 時間の制約で、どこまで細かな説明を盛り込めるかということでございますが、今副委員長の御指摘のように、こちらについても質問が各会場で出ており、820億円から1200億円の内訳がどういうものなのかという質問もございました。ここに書いてあるように納付金収入、入場料収入、法人市民税、固定資産税、都市計画税ということで、納付金収入、入場料収入はカジノに伴うものになりますが、カジノの収益の15%ずつが国と設置自治体に入る。また、日本人等の場合は6000円入場料収入がかかりますが、そちらに関しては3000円ずつ、国と自治体に入る、それの説明をしております。また、固定資産税、都市計画税に関しては、先ほど委員のやりとりに、カジノ以外の施設が大半を占めるので、そちらで設置される施設に毎年かかる固定資産税もしっかりと入ってくるということも伝えております。
 ただ、この内訳が明かせないのかという御質問もありましたけれども、ここはサウンディング調査をして、これから事業者を決めていくという中で、事業者側のノウハウにかかわる部分もございますので、それは公表してくれるなと言われておりますので、ここについては今のところ、カジノ収入がどれくらいかということもお伝えできないということで御理解いただいているところでございます。

◆荻原副委員長
 御答弁ありがとうございました。しかし、私がお伺いしたかったのは、その内訳も大事ですけれども、この820億円から1200億円という市の増収を生み出すためには、どれだけの収益をカジノが上げる必要があるのですかと、そのことの説明は説明会でされたのですか。そのことの質問がもし市民から出たときは答えられる状態にあるべきではないかということをお聞きしました。

◎天下谷IR推進室長
 逆算してということになりますけれども、820億円に対しての15%ということをお伝えしています。ただ、全てがカジノの売り上げでなく、内訳も示せないので、そこの金額は幾らになるかということは今公表できないという状況ですが、考え方としてはカジノ売り上げの15%が設置自治体に入ってくるという状況の中、委員御指摘のようにシンガポールの例でも、カジノの収益というのがIR全体の収益の7割ぐらいを今占めており、多分日本型IRもそういうものになるだろうということはお伝えしながら、市民の皆様の理解を得ていきたいと思っております。

◆荻原副委員長
 その7割という数字をお伝えすることは大変重要だと思います。私はカジノがどれだけの収益を上げるのかということも、市民の皆さんには、カジノを横浜に持ってくるに当たっての賛否を御判断いただくために、大変重要な情報だと思います。ぜひ提供していただきたいのです。市の増収はこれだけが期待できる、そのためにはカジノではこれだけの売り上げ、IR全体でもこれだけということをお伝えいただきたいと思います。といいますのは、シンガポールの例えばマリーナ・ベイ・サンズあるいはセントーサ、これはどのくらいの収益をそれぞれのカジノが上げているかというのは、皆さん把握されておられると思いますけれども、例えば去年は幾らぐらいだったかと今言えますか。

○鈴木委員長
 それはお調べいただいて、議論を進めてください。

◆荻原副委員長
 私が伺っている数字としては、日本円にして二千五、六百億円、それがマリーナ・ベイ・サンズの昨年のカジノの収益である。それにプラス約800億円か900億円ぐらいがIRの他の施設の収益。合計で3000億円から三千四、五百億円ぐらいでしょうか。私が勉強させていただく中では、そのような把握です。それが共有できる情報なのかということが、もし今それでわかるのであれば。

◎天下谷IR推進室長
 済みません、今副委員長がおっしゃっていただいたように、我々が持っている資料でも、マリーナ・ベイ・サンズが日本円に換算して、カジノ売り上げが2500億円と。ノンゲーミング、そのカジノ以外のデータが今手元になくて、大変申しわけございません。7割ぐらいということですと、委員のおっしゃられた数字に近いものなのかと思います。

◆荻原副委員長
 そうしますと、マリーナ・ベイ・サンズのそれよりもはるかに大きな収益を、この横浜に来ていただくカジノでは上げていかなければならないということの認識を、市民の皆さんには情報として持っていただく必要があるのではないかという点なのです。この820億円から1200億円という数字がその15%と捉えて、その100%ではないですか。

◎天下谷IR推進室長
 この820億円から1200億円というのは、カジノに対するGGRに対する納付金と入場料収入だけでなく、固定資産税とか、全体にかかる法人市民税も含めた数字でございますので、そこは御理解いただきたいと思います。

◆荻原副委員長
 それならばなおさらなのです。我々は反対の姿勢を訴えておりますが、我々も間違った情報で市民の皆さんに反対していこうというお話をしたくないのです。横浜市の皆さんがどのように捉えているかというそこを、我々を含めても市民の皆さんに横浜ではカジノがこのくらいの収益を上げなければ、この820億円ら1200億円という数字は到達しないと御説明いただきたいのです。それはいかがですか。

◎天下谷IR推進室長
 きょうの御議論でもありますように、IRは民設・民営の事業で、民間の活力を最大限に引き出す、そういう民間の提案によって大きく事業が変わってくる事業でございます。
 そういった中で、今サウンディング調査を行って、去年の情報提供以来の中ではこういう数字が出て、それについても精査して、今回はお伝えしています。今の段階での一番精査していているものです。
 今後、サウンディング調査を行って、実施方針を定めていくという中で、今委員が言われているような数字を我々としてもしっかりと見きわめて、それがわかった時点で、適宜市会の皆様方を初めあるいは市民の方たちに、広報を使ってそういったものも届くような形で手続を進めていきたいと思っています。

◆荻原副委員長
 それでは、シンガポールのマリーナ・ベイ・サンズについた写真も載せて、市としてはこういうのを目指していきたいのだということをおっしゃっておられると思います。それを踏まえても、シンガポールのカジノでは約2500億円の売り上げを出していると。横浜では、これ以上の売り上げは必要と、そのように説明されるかどうかは、それは皆さん方の適正・公正な精査をしていただきたいと思いますけれども、横浜でカジノはこれだけ売り上げる、そうするとこの820億円から1200億円、IRを持ってくることで我々は期待できる。こういう順序で丁寧に説明をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

◎小池都市整備局長
 今、室長からもいろいろお答えしましたように、我々としてはいろいろなデータについては順を追ってというか、今回は事業者から御提案いただいたものをベースにしていてお示しする、できる部分、できない部分がありながらやっているわけです。今後もいろいろその段階段階に応じてデータの整理をしていきますので、それで我々としてもそれを検討していくということになりますから、そういったものについても御説明できるようにしていきたいと思います。

◆荻原副委員長
 これは負の影響の部分について、この資料には言及がありません。そういったことからも、カジノがこれだけ売り上げなければ、横浜市長が提案しているIR施設は運営できないのだということの説明の中にきちんと、どれだけの規模の収益をカジノが上げなければならないのかということをお伝えいただきたいのです。そのことによって、どれだけのギャンブル依存症への心配が必要なのか。どれだけの治安悪化への心配が必要なのか。こういう市民にとっても重要な判断のもとになる情報をぜひ提供していただきたい。私は14日から、しっかりそのように対応していただきたいと思いますが、いかがですか。

◎小池都市整備局長
 今言いましたように、この数字につきましてもいろいろな状況の中で出せる部分と出せない部分があって、今これを出しているわけです。委員が今おっしゃった負のところにつきましては、14日までにということでいえば、ちょっと難しいかと認識しております。

◆荻原副委員長
 大変残念な御答弁です。特に負の部分について一日も早く、説明会も日程が定まっているわけですから、きちんと説明していただきたいと思います。
 これも私の勉強の範囲内で恐縮ですけれども、モナコにあるカジノは全てで4つと伺っているのです。そのモナコの全てのカジノを合わせた年間収益が円換算で262億円と聞いております。また、フランスには大変多くのカジノがあるとも伺っております。そのカジノの収益、平均すると1軒当たり12億円と伺っております。つまり、同じカジノでも全く規模が違って、なぜこれだけ規模が違うかというと、それはIRだからです。IRを維持・運営するために巨額の収益をカジノが上げていかなければならないという点について、しっかり御説明いただきたいのです。その点についてはどのようにお考えですか。

◎小池都市整備局長
 先ほども言いましたように、IRというものがあって、そこにいろいろな施設があるということです。その中に面積としては3%以下ですが、カジノというものがあって、そこの収益で全体が維持されるということになっていますから、そういった説明をする中で、どこまで委員の御指摘の点になるのかわかりませんけれども、必要な情報は説明していきたいと思います。

◆荻原副委員長
 つまり、モナコのカジノあるいはフランスのカジノに行かれた方、その方々が経験してきたカジノと、今回横浜に誘致されるカジノとでは、全く収益の規模が違うということを、これも丁寧に市民には御理解いただく必要があるのではないか、こういう視点でございます。この点も、恐らくカジノというのは本当にいろいろな種類があって、どういうカジノが横浜にやってくるのかということについての丁寧な御説明をお願いしたいと思っております。この点についても、局長。

◎小池都市整備局長
 我々としてはIRというものを今回実現しようとしているわけで、その中にカジノというものがつくられます。ただ、カジノの内容については、事業者からいろいろこれからもサウンディングとか提案とか、あと国でもそのゲーミングについても、いろいろな基準もできると思いますから、そういった中で我々としてもさらに詰めていき、その状況に応じて説明していくことになると思います。

○鈴木委員長
 荻原副委員長、議論が何度も繰り返しになっている感がいたしますので、質問は的を射ていただきたいと思います。

◆荻原副委員長
 今の話については、3%という面積にすぎないというその部分を強調することなく、きちんと事業規模、収益規模、この3%の面積でどれだけのカジノで負ける人を必要とするかということを含めて、きちんと市民に情報提供をしていただきたいという要望です。
 そして、市長が、一つの増収方法なのだということも再三おっしゃっておられます。IRというのは、これから横浜の将来世代に責任を持った未来を明け渡していくために必要なのだと。それは一つの増収方法としてIRを推進したい、このように繰り返しおっしゃっておられます。
 今平成30年の法人市民税620億円、こういう決算で出ております。この620億円という法人市民税をはるかに超える市の増収額を、今回の市民説明会の資料の中でも、先ほど820億円から1200億円という増収が期待できると御説明されておられますが、横浜市の法人市民税額が620億円の中で1200億円の市の増収効果をもたらす1つの企業があらわれたときに、横浜のまちがどのようになるか、そのイメージは局長、どのように持っていらっしゃいますか。

◎小池都市整備局長
 横浜市の予算において歳入というのがありますけれども、その中では市民の方からいただく税金、それから国から補助をいただいたり、さまざまな形でその収入を得ているところでございます。その市民税の中でも、横浜市は法人市民税が、これも説明の中にもありますように中小企業が多いということから、東京に比べると少ないという中で、個人市民税に頼った歳入構造があるということでございます。
 委員御指摘のところは、その法人市民税の部分でその額を比べると、それを多く超えるという御指摘だと思いますが、逆に言えば、そういう財源というか収入を確保するということで、一つの産業として考えているということだと思います。

◆荻原副委員長
 これも説明を市民にされる中で誤解なきようにお伝えいただきたいと思っている点で、増収方法の一つの選択肢なのだというには、この1200億円というのは余りにも巨額です。620億円という横浜市の全ての企業にお支払いいただいている法人市民税を倍近く上回る市の増収が、一体横浜にどんなインパクトをもたらすのか。1つの企業でこれだけの増収をもたらすわけです。そのことについて、私は一体どういう横浜になるのだろうかと非常に危惧しております。この企業なしではもう予算もつくることができないし、将来世代のために必要なのだということであれば、まさにそういう状況を将来の皆さんに残していくわけですから、ここはしっかりと、このIRが来たときに我々の懐が、今までこの横浜で頑張ってこられた企業の皆さんにお支払いいただいている法人市民税額の倍近く支払われるということについて、これは平原副市長にお伺いしたいと思いますが、そのことについてはどのようにお考えですか。

◎平原副市長
 大きな企業、その前提ということでございますけれども、横浜IRを実現する以上、安定した運営をしていただくということも当然必要でございます。決してその企業に頼るということではなくて、例えば、ほかの中小企業の振興や誘致をトータルで取り組んで、我々は税収をふやしていこうということでございます。その中の1項目がこのIRということでございますので、御理解いただきたいと思います。

◆荻原副委員長
 先ほど平原副市長に御答弁をいただきました。私の申し上げたい趣旨は、一つのオプションとしてIRがあると、市長も皆さんもおっしゃるけれども、その一つによって横浜に与えられるインパクトは、一つのオプションという説明では伝えられないのではないかということです。余りにも規模が大きいカジノによって大きな増収効果が得られるにせよ、それによって横浜に与えられる負の影響はないのか、そのことの説明はあるのか、このことについて改めて平原副市長の答弁を求めます。

◎平原副市長
 市長も説明しているわけでございますけれども、横浜の現状は、人口が減り、生産年齢人口も減り、行く行くは税収も減ってくるという中で、この現状を捉えると、IRカジノ等に取り組む必要があるのだという判断をしたわけでございます。
 IRそのものの負の要素は、先ほどから話が出ていますように例えば依存症とかという問題がございますけれども、このIRだけに我々は頼ろうとしているわけではございません。その影響というのは、委員がおっしゃるのは、そんなIRから税金が上がってくるのはわかるけれども、IRがだめだったらどうなるのだと、それに頼る姿勢になるのではないかということだと思いますが、先ほど来申し上げているとおり、ほかのことにも取り組みながらそのIRも進めていこうということでございますので、その影響というのは、我々は限定的であるし、そんなにないのではないかと考えています。

◆荻原副委員長
 説明会の中では、これだけの収益が横浜市にもたらされるということには、負の影響も伴うのだという情報もぜひしっかり市民に伝えていただきたいと思うのですが、その点、副市長、いかがでしょうか。

◎平原副市長
 委員先ほど来、負のところをきちっと示せとおっしゃっています。我々は確かにそこのところを飛ばしてしまっているのかもしれませんけれども、その対応策は、まだ荒っぽい状態ではございますけれどもきちっとお示ししております。なぜその対応策が必要なのか、その間に負の要素があるから、その負の要素にならないように我々は取り組もうとしているわけでございます。
 1回目の説明会ということもございます。現状を説明し、なぜIRが必要なのかというところに今重きを置いて説明しております。これからいろいろ数字のところも、また精度が悪いという御指摘はごもっともだと思います。負の話も含め、どう対応していくかということは、これからもきちっと説明していきたいと思います。

◆荻原副委員長
 そして、その負の側面に対して厳格に規制を行っていくと市長が説明会で説明された。これも済みません、私は仄聞でございまして、そのように伺っております。これはまずそのとおりかどうか確認させてください。

◎小池都市整備局長
 規制というか、例えば依存症対策であるとかいったものについて、しっかり取り組んでいくという御説明をしております。

◆荻原副委員長
 対応策を大変一生懸命この資料で並べておられるという必要があることについて、では、なぜわざわざそのような厳しい規制を必要とする施設を横浜に誘致しなければならないのかという部分については、どのようにお答えされますか。

◎小池都市整備局長
 それは、これまでも出ておりますけれども、例えば人口がこれから減っていくとか、高齢化、それから扶助費がふえていくとか、そういった厳しい状況の中、それからこれまで防災やインフラなど、さらにお金がこれから必要なこともございます。そういった財政事情や、これからの市の課題を踏まえて、こういったところに取り組む必要があると説明しております。

◆荻原副委員長
 財政事情を踏まえてIRを持ってくる、しかし、そのIRの負の影響に対して対応策を厳格に講じる必要がある、その対応策にかかる経費について、これまでは幾らかかるのかということをたびたび質問してきましたけれども、なかなか示していただくことができない状態だと思います。しかし、財政事情を理由にしてIRを持ってこようという以上、そこの対応策にかかる経費を飛ばしてIRを持ってこようという説明は、私は成り立たないと思います。しっかりこの対応策にかかる経費についてお示しいただきたいと思います。お願いします。

◎小池都市整備局長
 例えば依存症につきましても、先ほどの昼の前の議論にもありましたように、補正予算をいただいて、横浜市における状況を調べて、それに基づいてどういう対応をしていくか、しっかりと検討してまいりますので、その上でそういった費用についても出していくということになります。

◆荻原副委員長
 今はまだ出していないということですか。

◎小池都市整備局長
 そのとおりでございます。

◆荻原副委員長
 それでは市民への説明にならないのではないでしょうか。

◎小池都市整備局長
 具体的に施策にかかる経費は出しておりませんが、IRというものを事業者からの提案、そういった中の状況を踏まえて、トータルとして横浜市に効果があると判断して、今その実現に向けて一つステップを前に進めようとしているところでございます。
 委員御指摘のところにつきましては、そういった中で補正予算も議決をいただきましたので、そういったものに基づいて詰めてお示ししていきたいと考えております。

◆荻原副委員長
 本来はその検証をしっかりした上で説明すべきものではないですか。

◎天下谷IR推進室長
 先ほどからもお話ししていますように、IRの事業というのは、これまでの我々がやっている公共事業的な事業形態ではなく、あくまで民設・民営ということで、民間の方の活力を引き出しながら事業を進めていくという中で、やはり事業者との対話あるいは実施方針、公募してその方との調整をして事業内容を決めていくという手法になっております。これまでのようにしっかりと行政が枠組みをつくって、それでこれだけの事業費がかかって、それに対してこういうインフラの整備がかかるという順序でお示しできない事業ということもあり、今回、今わかっていることを市会、市民の方皆様にお伝えしながら、適宜その明らかになったものを随時お示ししていく中で議論し、横浜らしいIRをつくり上げていくという形で事業を進めておりますので、その点、御理解いただければと思います。

◆荻原副委員長
 先ほど局長から、補正予算で負の影響に対する対応策の経費を算出していきたいという御答弁をいただきましたけれども、この経費を出していただく時期はいつになりますか。

◎天下谷IR推進室長
 最終的な額というのは、事業者が決まってどういうIRの事業内容になるのか、それに基づいてつくる区域整備計画が最終になると思われます。ただ、そこにいくまでの間、まずは一つの段階として、事業者を公募する前の実施方針に、横浜市として事業者にどういうことを求めていくのか、こういったものをつくる中で、その実施方針に基づくと、こういう行政側のコストがかかるだろうということが算出できるようになりますので、その時点でまた1回そういったものが、ちょっと粗いものかもしれませんけれども、お出しできるかと思います。
 最終的には、事業者が決まって最終的なIRのMICE施設、エンターテインメント施設がどういうものになるのか、それが決まった上で最終的な事業のフレームが決まりますので、そこの時点が最終ということになりますが、それまで少しずつ精度を上げていくものに関して随時お示ししていくという形で御理解いただければと思います。

◆荻原副委員長
 実施方針に基づいて粗いものなら出せるということですが、これは一つ確認含みですけれども、来年3月に実施方針をつくると、開港記念会館で市長がおっしゃったとお聞きしておりますが、それはそのとおりですか。

◎天下谷IR推進室長
 今回の9月の補正予算のときにアドバイザリー支援委託というものも補正の内容に掲げて、そこの中の考え方というのが実施方針を今年度中にアドバイザリー契約をしているコンサルタントと一緒に横浜市でつくっていく。あくまでこれは内部の形ですけれども、そういう補正予算の内訳で出して、市長はそれに基づいて説明をしております。
 最終的には、実施方針をその年度内の作業で固めて、また市会の常任委員会や、あるいは市民の方にお知らせしながら最終的なものをつくっていくことになりますので、作業としては今年度中に我々はやる。実際固まるのは、もしかすると次年度以降ということもあり得るかと思いますが、公募前には固めていくという形になります。

◆荻原副委員長
 その常任委員会に示していただける実施方針案の中に、粗いものだけれども、負の影響に対する対応策にかかる経費についてお示しいただけるということでよろしいですか。

◎小池都市整備局長
 段階的にこの数字については詰めていきますので、それまでには今サウンディングをやって事業者と対話も年を明けてからやってまいります。そういったものを踏まえながら作業を進めていますので、最終的には区域整備計画を、具体的に事業者を決めてつくっていく中での作業になると思いますが、実施方針の時点でどの程度まで出せるのか、それは今後検討していきたいと思います。

◆荻原副委員長
 きょうも委員会で御指摘があったかと思いますが、我々議会がしっかり市民のために判断していかなければならない責務を負っている。そのためにさまざまな判断するための情報、材料が必要だというところからお伺いしているわけで、ポイントごとに我々議会にも御報告をいただけると、先ほど来御答弁もいただいておりますのでお伺いしているのです。
 この実施方針を内部作業である程度常任委員会にお示しいただくその段階で、この経費についてもお示しいただけますと、我々自身としても判断材料をしっかり御提示いただくことは大変重要なことだと思っておりますので、そういう意味でお伺いしております。いかがでしょうか。ぜひその実施方針で我々常任委員会にお示しいただく時点で、この負の影響への対応策についても経費を出していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

◎小池都市整備局長
 サウンディングをこれからやってまいりますし、事業者との対話をこれからやりますので、そういったものを踏まえて検討してまいります。

◆荻原副委員長
 ありがとうございます。
 今度は、ATMの設置はだめですと、大きくバツをされている。説明会資料の41ページです。まず、確認させていただきたいのですが、IRのカジノ事業者は貸金業務ができるのでしょうか。

◎天下谷IR推進室長
 貸金業務はできます。

◆荻原副委員長
 その説明は、説明会でされたのでしょうか。

◎天下谷IR推進室長
 その説明は資料にはございませんし、説明もしておりません。

◆荻原副委員長
 大変問題だと思います。ATM設置の禁止ということは、これはこれでおっしゃっていただく中で、業務として貸し金が行われるのだと、そのこともしっかりと市民に情報提供を説明会でしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

◎小池都市整備局長
 依存症への対策ということで、いろいろIRの整備法やそれに基づく政令に基づいて、こういう取り組みが出されておりますので、それを一つの例として利用しているところでございます。

◆荻原副委員長
 それはいいのです。それに加えて、きちんと貸金業務も行われるということを御説明いただきたいと申し上げております。いかがでしょうか。

◎小池都市整備局長
 先ほども言いましたように、全般的に、先ほどの注釈を入れる議論もありましたけれども、この資料については我々としていろいろ議論し検討しながらつくっているところでございますので、今委員からいただいた御意見については、意見として我々の中で検討いたします。

◆荻原副委員長
 ぜひ説明していただきたいと思いますので、強く要望いたします。
 そして、これも確認から入って恐縮ですが、市長が横浜は魅力がないと御説明されたのは、これは実際にそういう御発言があったのでしょうか。

◎小池都市整備局長
 魅力がないということではなくて、コンテンツ、なぜ日帰りが多いのかという議論の中で、魅力あるコンテンツが少ないのではないかというお話をしたということでございます。

◆荻原副委員長
 横浜に魅力がないのではなくて、魅力あるコンテンツがないというお話をされたのでしょうか。

◎小池都市整備局長
 そのとおりです。

◆荻原副委員長
 その魅力あるコンテンツとしてIRが欲しいということなのだろうと思いますけれども、そのIRにはカジノがあるわけであります。そのカジノを含んだ魅力的なコンテンツとしようとしているIR、これも最初の9月6日、私が一般質問したときに、市長から答弁いただいた言葉の中にもありましたが、リピートしていただきたい、リピート客をつくりたいのだという趣旨の御発言がありました。今回、説明会でもそういうお話をされていると伺っているのですけれども、カジノのある施設にリピーターをつくりたいという説明が説明会であったかどうか。

◎小池都市整備局長
 そのリピートについて発言があったかどうか、私もよく記憶していないので、また確認したいと思いますが、もしそういう趣旨をお話ししているとすれば、カジノそのものにリピートしてくれということではなくて、IRとして魅力あるリゾートができますので、そこにリピートしてほしいという趣旨だと思います。

◆荻原副委員長
 そこは我々聞く側にとって、市長がカジノに来る人のことは言っていないよとは聞き取ることはできないのです。キラーコンテンツが欲しいと先ほどからもおっしゃっておられるけれども、キラーコンテンツとなり得るようなMICE施設には、必ずカジノが必要なのだと。そして、そのカジノでお金をしっかり落としてもらわないと、その施設全体が運営できないのだということになれば、それは当然ながらカジノに対するリピーターを期待してしまうことになる。そういう御説明で本当にこの横浜がカジノのリピーターをふやすと、そのことによって財政を潤すのだという文脈で政策を進めていいとお考えかどうか。これはまず局長に伺います。

◎小池都市整備局長
 決してカジノそのものにリピートしてほしいということではありませんので、そういう誤解があるということで、多くの方がそのようにとらないのではないかと我々は思いますが、もしそのようにとられてしまう方もいるのであれば、丁寧にそのあたりも御説明して、全体としての魅力ある施設の中身がまだ十分にお示しできていないところもありますので、そういったこともお示ししながら、全体の中でリピートしていただきたいという説明をしていくようにしたいと思います。

◆荻原副委員長
 カジノにリピートしてもらうことを目的としないということでよろしいですか。

◎小池都市整備局長
 そこが明確にどうかというのはありますけれども、例えばリピートが依存症の問題につながるということについては、我々としてはしっかりそういうことがないように取り組んでいきたいと思います。

◆荻原副委員長
 実際にそのリピーターをふやしていきたいという市長の御発言について、今局長の答弁では、カジノのリピーターをふやすという趣旨ではないのだとおっしゃっておられるのですけれども、どうにも我々その当日の市長の御発言を伺っておりませんので、議事録をもって確認したいと思うのです。議事録、今見せていただくことはできますか。

◎小池都市整備局長
 議事録につきましては委託して起こしており、今手元にはございません。

◆荻原副委員長
 その議事録についても、山浦委員からも話がありましたとおりに、どのような説明会の内容になるかもお知らせいただけなかった。そしてきょうはどのような説明会で市長がどういう御発言をされたかということについても、正確な情報に基づいて審議することもできない。それでは余りにも議会軽視ではないでしょうか。

◎小池都市整備局長
 山浦委員からも御意見をいただき、そのあたり資料をいろいろ作成しながらやっているということで、それができ次第、きちんとお届けして、なるべく早く説明する。そういった対応については、もし十分でないところがあったのであれば、それについてはしっかり直していきたいと思いますし、その後の報告については、我々もきょうは資料を用意して、議事録ではありませんが、我々としてはしっかりと説明させていただいているということでございます。

◆荻原副委員長
 私が議会軽視と申し上げたのは、我々には情報が足りなさ過ぎるのです。皆さんに、例えば、これも山浦委員が先ほど伺っておりましたけれども、各会場の定数、申し入れ人数、実際の申し込み人数、私はこれ何日前に推進室に出してくださいと言ったか、いまだにいただいていないのです。私が反対しているから、そうやって情報を出されないのですか、どうですか。

◎小池都市整備局長
 余り内部の状況を言うのもあれですが、市長がこれだけのペースで市民説明会をやっているというのは、我々の行政の中でもかなり異例のことです。そういった対応も含めて、もしかしたら委員のところに十分対応ができていないところがあるかもしれませんが、そういったところについては、きょうの御意見、御指摘も踏まえて、できる限り改善はしていきたいと思います。

◆荻原副委員長
 最後は議会の議決という部分で、市長も再三再四答弁されておられます。我々としては十分に情報提供いただきたいと思っておりますから、しっかり迅速な情報の提供をお願いしたいと思っております。
 そのことを踏まえて、説明会の議事録は、どのような業者に委託されておられるかわかりませんけれども、これはすぐに見せていただきたい、つくっていただきたい、議会に提出していただきたい。あるいは、この委員会委員の皆様方に提出していただきたいと思うのですけれども、いかがですか。

◎小池都市整備局長
 委託作業でやっておりまして、その出てきたものについても正確に委員の皆様方に情報提供する必要がありますので、我々のほうでもそれを確認したり、一定の時間が必要になりますので、その点については御理解いただければと思います。

◆荻原副委員長
 どのぐらいの時間があれば、議事録を御提出いただけるのですか。

◎小池都市整備局長
 今の時点で、具体的な数字は申し上げられません。

◆荻原副委員長
 おっしゃっていただきたいのです。私は……(多数発言する者あり)

◆荻原副委員長
 いや、私は求めているのです。

◆佐藤[茂]委員
 11時半からIRの報告があって議論が始まり、6人の方で1時間やりとりしましたよ。その後、荻原副委員長が今1時間30分を超えています。
 御自分で丁寧にいろいろなことを質疑されるのは自由ですけれども、ほかにもまだ報告もたくさんあり、ほかの委員の人たちも代弁者として来ている中で、余りにも御自分が時間をもてあそぶのは、私はいかがなものかなと思うのですよ。ここは多数決で諮ってもらえませんか。
 まだ、ほかにも報告事項とかいっぱいありますから、それを審議していただいて、それでも時間に余裕があれば、またIRの質問に戻るということにしていただけませんでしょうか。

○鈴木委員長
 荻原さんどうですか、できれば諮りたくないのです。そういう意味では、質問時間、実際にはそれだけかかっていますから、全体の中での若干の配慮をいただければと思うのだけれどもいかがですか。

◆荻原副委員長
 あと20分いただければと思いますが、いかがでしょうか。(「結局要望があるのだったら、要望だけびしっと言えばいいのです。要望、意見」と呼ぶ者あり)

◆荻原副委員長
 本当に大変恐縮だと存じております。私の思いといたしましては、その説明会の内容の確認も含めてやらせていただいておりまして、その点もちょっと長くかかっているというところがあろうかと思うのです。(「まだ、これ初めの委員会ですからね」と呼ぶ者あり)

◆松本委員
 荻原副委員長のお気持ちも十分わかっています。それで細かな質疑をされるのは、僕は大変結構なことだと思うのだけれども、聞いていて、その答弁の内容が余りにもすれ違い過ぎるのです。答えていても、それでは答えにならないと言っていたら、永久に終わらないわけではないですか。
 ですから、それは質問者もしっかりとその辺は判断した中で質疑を進めてもらいたい。同じ答弁ばかりぐるぐる、答えが出るまで黙っているというのでは、審議にならないわけではないですか。僕が聞いていて、同じ答弁が続いているとしか思えない。ですから、その辺だけ注意して、審議を続行していただきたいと思います。

◆荻原副委員長
 ありがとうございます。簡潔にさせていただきます。(「20分までいきませんよ、これ」「簡潔にですから」「20分までいきませんよ、10分」と呼ぶ者あり)

○鈴木委員長
 時間の問題ではないですよ。(「1時間じゃないですよ、簡潔にやってくださいということ……」と呼ぶ者あり)

◆荻原副委員長
 では、簡潔に続けさせていただいてよろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)

◆荻原副委員長
 次に、IRイコールカジノではないという御説明も市長はたびたびされておられます。しかし、これはIR整備法第2条にしっかり、カジノ施設と国際展示場施設や宿泊施設、このように明記されております。また、カジノなしではIRは運営できないと、このように市長はっきりおっしゃっておられます。つまりそれはIRをつくるイコールカジノなのだと、IRイコールカジノということであって、IRイコールカジノだと誤解されているということも市長はおっしゃっておられますが、私はその説明自体が誤解を生むと思います。説明会においては、IRイコールカジノなのだと、しっかりとこの点も御説明いただきたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。

◎小池都市整備局長
 IRがカジノを含むリゾート施設なのです。そういった定義はされておりますので、トータルとしてIR全てがカジノで、あるいはIRはカジノが多く占められているとか、カジノが主体になった施設構成であるものではないという意味で、そういう説明をしているのだと思います。
 先ほども御指摘がありましたけれども、IRができるということが、カジノができるというところが特に強調されていて、そのほかの施設ができるという全体像がうまく伝わっていないという意味で、市長はそのようにおっしゃっていると思いますので、その点についてはきちんと御説明したいということで、今回の説明会に臨んでいるということでございます。

◆荻原副委員長
 要望にとどめますが、IRには必ずカジノが附帯するのだということは、これは間違いなく市民の皆様にお伝えいただきたいと思います。
 そして、運営方法についてお伺いしたいと思いますが、市民との直接対話を求めておられる方々もいらっしゃいます。今回、質問形式が用紙に記入してという形になっていますけれども、会場からの質問を、これは時間を決めてという形でもよろしいかと思います。その場で市民の質問を聞いて、そして市長が答えるという形の質疑はできないものかどうか伺います。

◎小池都市整備局長
 今回、質問については用紙に記入して出していただきたいというやり方をとっております。これにつきましては、会場に来られた方の中には賛成の方もいらっしゃいますし、反対の方もいらっしゃいます。また、積極的に声を上げて伝えたいという方もいらっしゃいますし、いろいろ聞きたいのだけれども、500人近くの会場で手を挙げて発言するというのはなかなか難しいという考えの方もいらっしゃいますので、そういった中で多くの御質問をいただいて、それにお答えするというやり方として、今回の方法をとっておりますので、御理解いただければと思います。

◆荻原副委員長
 席は指定席と伺っています。Aさんはこの席に座ってくださいという形で指定されていると伺っているのですけれども、私はそこの詳細がわかりませんので、そのとおりか確認させてください。

◎小池都市整備局長
 事前に申し込みをいただきまして、席はいずれにしても指定しているということでございます。

◆荻原副委員長
 指定席とした理由は何か教えてください。

◎小池都市整備局長
 自由席にしますと、会場にスムーズにまず入っていただくことができませんので、スムーズな誘導ということも含めて、そういった方式をとっております。

◆荻原副委員長
 次に、先ほども少しお話ししました会場の定員数、それから申し込み人数、そして実際の参加人数、参加予定人数、そしてもう終わったところについては、残余の席、結果的に余った席について、資料として請求したいと思うのですけれども、いかがでしょうか。

◎小池都市整備局長
 提出いたします。

○鈴木委員長
 荻原副委員長、先ほど来、時間の問題もありますから、確認事項は全て今1問で列挙していただけますか。一問一問ではなくて、全部言ってください。

◆荻原副委員長
 それでは、申し上げます。
 在住の方と在勤の方、これは別にその資料の中にも、申し込みをされた方、参加される方、参加した方、これも加えていただきたいと思います。
 そして、もし残余の席があれば、当日にも申し込みをして説明会に参加できるようにしていただきたいが、どうかということ。
 そして、定数が400や500の施設で18区回るということでございますが、それで丁寧な説明とはなかなか思えませんので、それで言えるのかどうか見解を伺います。
 そして、大声を出さないことという指示があったと伺っておりますけれども、そういう指示をされていたのは事実としてあるかどうかということと、開港記念会館の説明が終わった後に市長が、皆さん静かに聞いていただいたと記者に答えられたのか、私はつまびらかに確認はできませんが、それは大声を出さないと指示された中では、皆さんお静かにされておられると思いますので、しかし、そのことによって市民がきちんと理解してくれたという意図でおっしゃったのであれば、それは違うと思いますけれども、どのようにお考えかお願いします。
 そして、質問はどうして用紙記入という形式にしたのか。(「さっき聞いたじゃない」と呼ぶ者あり)

◆荻原副委員長
 どうしてということです。もし、余りにも多くの質問が会場から来たら時間がかかってしまうということであれば、それだけの質問が出てくる、それが反対意見、賛成意見、どちらが多いかわかりませんけれども、もし混乱を避けるためということであったならば、そのような事態を一体どのように考えておられるのかということを伺いたいと思います。
 それから、司会を民間の方にやっていただいているということでありますけれども、もし市民によいイメージを持っていただくためにそういう御起用をされたということであれば、ちょっと趣旨が違うのかなと思います。(多数発言する者あり)

◆荻原副委員長
 その方が大変魅力的で能力の高い方だから、私は逆に申し上げているのです。IRの中身について正確に、その正の部分と負の部分を御理解いただくという説明会ですから、よいイメージを持っていただくという趣旨の説明会でないわけですから、本来は市の職員の方が責任を持って説明会の運営に当たるべきだと考えますが、いかがですかということ。(「市は賛成って表明しちゃっているんだ。市の職員は賛成じゃないか」と呼ぶ者あり)

◆荻原副委員長
 市の職員が司会をして進めるべきということを含んだ質問でございます。
 そして、質問としては最後になりますが、市民から反対意見が多く出ても、カジノ誘致を撤回することはないと。そして住民投票もしないということを報道で私は伺いました。これは先日も我が会派から質問させていただいたのですけれども、その市長の御答弁は判然といたしませんでしたので、それは事実なのかどうかということを伺いたいと思います。
 そして、内閣委員会、11月29日においての議事録を、これは未定稿ではありますが、確認させていただければありがたいと思います。
 国土交通大臣に江田憲司議員が質問されて、国土交通大臣の御答弁の中に国内外からの来訪者数や消費額などの経済的社会的効果について記載していただき、審査を行う、これは認定申請のときのお話をされているのだと思いますが、そのことに加えて、有害な影響についても、自治体及びIR事業者が講ずるところとしている具体的な対策についても記載していただくこととなり、それに要する費用の見込みについても記載していただくと国土交通大臣が答弁されておられます。つまり、先ほどの実施計画にしっかり負の影響の部分の経費を載せて、我々議会にその額を示していただきたいというのは、ここにも基づいており、さらに国土交通大臣は区域整備計画の認定の審査に当たっては要求基準の一つとして、IR区域の土地の使用の権限をIR事業者が既に有しているか、またはその権限をIR事業者が取得する見込みが明らかにされていることについて確認を行うこととしております。
 このようにありまして、市民から反対意見が多く出てもカジノ誘致を撤回しないということと、もしIR事業者がその山下ふ頭で取得する見込みを明らかにされない、あるいは有することができないという事態、そういう反対意見に直面した際に、市長はどうされるのかということについて確認したいと思います。
 最後に、要望を申し上げて終わります。
 市長と議会のリコールを視野に入れた住民投票受任者1万2800人を超えたと、けさの神奈川新聞の報道にも記事になっておりました。受任者が50万人の署名を集めていくという報道にもなっております。市長のリコールの請求を目指していく団体も、きのうの時点で9500人の受任者を突破して、あと数日で1万人に届く勢いかと思います。
 一方で、IR事業者が横浜に事業所を既に1社開設している。1社は、これもけさの記事ですけれども、開設を発表されて、反対・賛成の意見がこれからどのように推移していくのか、横浜市としては大変重大な局面を迎えていると思いますので、ぜひここは市長が誘致を表明したという土台の上で、局の皆さん、IR推進室の皆さんが一生懸命市長のその御意向を実現しようとされておられるのかもしれません。しかし、実際にこのようにカジノ、IRの誘致には反対だという御意思を具体的に示そうとされている市民の方々がたくさんおられるということを正面から受けとめていただきたい。それを受けとめるというのは、具体的にこの説明会において、彼ら、その反対されている市民の皆さんの感じていることを、しっかりこの説明資料の中で、つまり負の影響についてです。これをしっかりと加えて説明会をこれから行っていただきたい。これがきょうの私の一番訴えたいところで、ぜひ行政職員の皆様におかれましては、公正・中立な立場で説明会の運営に当たっていただきたいということを強く要望して、まとめての御質問とさせていただきます。

◎小池都市整備局長
 ただいま荻原副委員長から9つの御質問を受けました。
 1つ目が、まず在住・在勤についての資料ですけれども、在住・在勤については、受け付けの時点で在住か在勤かということで分けて受け付けをしておりませんので、そういった資料はございません。
 それから、席に余裕があったら当日申し込みを受け付けるべきということについては、どの程度あきがあるかとか、そういったことが可能だという案内をしたときに多くの方が来たりとか、混乱しそうなのと、そういう在住・在勤のということで今回説明しておりますので、そういった申し込みに係る対応で、また混乱を生じるおそれがあるので、現在のところは考えておりません。
 それから、3つ目が18区を回ったことで丁寧な説明かということについては、我々としては市長も含めて丁寧に御説明したいということで、今回この説明会を行っておりますので、丁寧な説明をしているという認識でございます。
 4つ目の大声をしないようにと案内したか事実かということにつきましては、通常こういう会議については大声を出さないようにということで、ほかの審議会などでも行っておりますので、今回もそういった放送をしております。
 5点目が静かに聞いていただいたと市長が言ったかどうかにつきましては、中区の説明会を終わった後、記者の取材がございまして、その中で静かに聞いていただいたという市長の発言があったと思います。これは、先ほど大声を出さないことが、だから静かは当然だというお話がありましたが、市長は単に静か、音がどうだったかということではなくて、市長が舞台に立って、会場の雰囲気として静かに真剣に市長の話を聞いていただいたという認識で、恐らく私のこれは想像ですけれども、そういったことではないかと思います。
 それから、市民の理解が進んだかということにつきましては、そういった質問が記者の取材の中にもありまして、それについては市長が、それは私はわかりませんとお答えをされていたと思います。
 用紙の記入については、先ほどお答えしたとおり、多くの方から公平に質問をいただくということで、そういった方法をとっております。
 それから、司会者については、よいイメージのためかということにつきましては、イメージではなくて、今回の会議の趣旨、性格を考えて、円滑に、あと司会者は中立な立場でということもおっしゃっていましたけれども、円滑に会議を進行するために我々としては選んだということでございます。
 8つ目が、市民が反対に出ても撤回しないのかということについては、その記者の取材の中で、住民の反対の声が多いけれども、市長の今のお考えとしてはどうなのですかという質問に対して、現時点においてはそういう考えはありませんとお答えになったと思います。
 住民投票についてもどうかということで、現時点においてはそういう方法は考えていないという御答弁をされております。
 それから、9つ目が国の情報ですけれども、先ほど委員からいろいろ御紹介がございましたので、そういったことも改めて我々のほうにも正式ないろいろな形で情報がまいりますから、そういったものもしっかりと把握しながら、今後作業を進めていきたいと思っております。

△関内・関外地区活性化ビジョン(素案)について

◆荻原副委員長
 別添資料2の素案の23ページにあります水際エリアにおけるロープウェイです。せんだって協定を結びましたという記者発表がされたところだと思うのですけれども、これは9月の常任委員会でも御説明があったと思います。景観への御心配とか周辺住民あるいは企業の皆さんとの御意見の聴取とかといったことについては、どのような経緯をたどっていらっしゃいますか。

◎小池都市整備局長
 景観につきましては、横浜市の景観を審議する都市美対策審議会というものがあって、その中に景観部会という景観を専門にさらに検討する部会がございます。そういったところにかなり数多く何回もかけて、先般は夜景についてもかけて、新聞記事にも載りましたけれども、そういった審議を重ねて、かなり細かいシミュレーションや色などを審議しながら、検討を進めてきたところでございます。
 それから、周辺への説明としては、周辺エリアの権利をお持ちの方などについて説明を丁寧に進めてきたところでございます。

◆荻原副委員長
 その都市美対策審議会あるいは住民の皆さん等への御説明の中で、どのような懸念事項があったか、もしあれば教えていただきたいのと、それに対してはどのように対応されてこられたか伺います。

◎小池都市整備局長
 このエリアは、ちょうど桜木町から新港ふ頭の間の横浜のいわば水面というか汽車道があって、景観的にも非常に横浜を代表するようなエリアです。そういったところにロープウェイがかかったときに、そういった景観を阻害しないかどうかという視点で、どういう構造の、例えばロープウェイですと鉄柱とかの支柱があるわけですけれども、どういった支柱の構造がいいのかとか、それから駅についても、桜木町の駅前と新港ふ頭のワールドポーターズのちょうど前のところに駅ができますので、そういったものについても、駅舎のデザインや色など、そういったエリアについては景観のルールもございますので、そういったものに合っているのかどうかをシミュレーションなどをして、かなり丁寧にきめ細かく議論をしてまいったところでございます。

◆荻原副委員長
 ありがとうございます。いろいろと配慮されて進めてこられた中で、実際に私が伺ったこともあるのですけれども、ロープウェイができることによって、景観への影響等について御心配される声も伺っております。そういった意味で、そういう心配の声にどのように対応してこられたのかということと、今後そういったことについてどのように対応されるのかの2点、お願いします。

◎小池都市整備局長
 このエリアの周辺には、例えば北仲通り地区とかまちづくりの団体があり、権利者の方が参加されていることがございますから、そういった場に出向いて、具体的に影響はどうなるかというシミュレーションも、個別に御要望をいろいろいただきながら、中にはドローンを飛ばして、逆にどうやってそこからマンションがのぞかれるかとかということを出しながら、何回もこういうものを検討してもらえないかとか、こういうところが御心配だという意見に基づいて、説明をしてまいりました。
 もし引き続きそういった御意見がさらにあれば、我々としては引き続き丁寧に説明をしてまいりたいと考えております。

◆荻原副委員長
 先日、記者発表を受けて、決定されたのだなということで、しかし、その改善点についてはどうなったのかということが我々情報不足だった。それから、どのような駅舎ができて、どれぐらいの高度でどれぐらいのスピードでゴンドラが移動する、ゴンドラもまたどういう形になるのかとかが全くイメージが足りていない状況であって、御説明を要求したときに初めてそのパースを見せていただいて、桜木町駅がどう変わるかとか大体イメージはできたわけですが、今後、このロープウェイについて景観的にも、それからさまざまな住民・市民の皆さんの声の状況等をしっかり御報告をいただきたいと思います。この点は要望として申し上げたいと思います。

○鈴木委員長
 他に御発言もないようですので、本件についてはこの程度にとどめます。