横浜市議会議員 おぎわら隆宏

 

市政報告/議事録

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令和 4年 令和3年度決算第一特別委員会

△港湾局関係

◆荻原委員
 まず、山下ふ頭再開発についてお伺いいたします。
 山下ふ頭再開発の新たな事業計画策定に向けた市民意見募集、ワークショップ形式による市民意見交換会及び事業者提案募集が令和3年12月23日から令和4年6月30日まで行われ、その取りまとめが8月29日、発表されました。
 その取りまとめにもございますが、山下ふ頭再開発の今後の進め方について幾つか質問させていただきたいと思います。
 まず、今後の進め方といたしまして、いただいた市民意見募集などの結果を踏まえて、改めて秋頃から民間事業者の皆様からいただきました提案の修正を必要に応じて行っていただくとともに、新たな事業提案の追加募集を行うと取りまとめに書いてございますが、提案の修正並びに事業提案の追加募集を行う理由について、まず伺いたいと思います。山下ふ頭再開発調整室長に伺います。

◎新保山下ふ頭再開発調整室長
 前回の市民意見では、市民意見を聞いた後にその結果を踏まえて民間事業者からの事業提案募集をするべきとの御意見を多くいただきました。
 そこで、市民意見募集等の結果を踏まえ、改めて民間事業者からいただいた提案の修正を必要に応じて行っていただくとともに、新たな事業提案の追加募集を行うことといたしました。

◆荻原委員
 事業者の皆さんからの提案は10件とのことでございますが、そのうち事業者名の公表を応諾されたのが6グループ、残りの4グループは事業者名の公表を望まれなかったとのことでございます。
 しかし、今回の事業者提案は事業の企画立案から設計施工まで事業計画の全てがワンパッケージで進めることができる事業者のみに提案を募っておりまして、どのような事業体がどのような開発を進めようとしているのかについては、市民にとっては重大な関心事でございます。
 そこで、山下ふ頭において今回の事業者提案募集のように企画立案から設計施工まで同一グループで事業を完結する場合、提案していただいた全ての事業者名と提案内容は市民に公開されるべきではなかったかと考えますけれども、室長の見解を伺います。

◎新保山下ふ頭再開発調整室長
 前回は、企画立案から設計施工まで事業を完結する前提で提案を募集したわけではなく、ディベロッパー、設計会社、建設会社など様々な事業者から御提案をいただきました。
 事業者名を非公表としなければ提案が出しにくいと考え、提案者の意向により非公表の選択も可能としました。しかし、結果として過半の提案が事業者名の公表を可とされていました。
 そのため、次回の募集は事業者名と内容を公表することも含めて検討していきます。

◆荻原委員
 この事業者の提案は、提案に当たって幾つか資格要件がございました。中でも、少し厳格過ぎるのではないかと感じる要件が2つほどございます。
 1つ目は、法人は純資産10億円以上かつ設立後5年を経過していること、グループの場合は構成する法人のいずれかが純資産10億円以上かつ設立後5年を経過していることという要件。
 そして2つ目は、過去10年間に、敷地面積1ヘクタールかつ延べ床面積3万平方メートル以上の複合開発、これは商業業務施設など複数の異なる用途を組み合わせた開発、これに携わった実績を有することとされております。
 純資産10億円以上あり1ヘクタールかつ延べ床面積3万平方メートル以上という開発はかなり大規模な開発でございますし、複数の異なる用途を組み合わせた複合開発とまで照準を限定してございます。
 中学校で申しましたら、721人以上の生徒がおられる大規模中学校の校庭基準は8400平方メートル以上ということでございまして、1ヘクタール以上というのは相当大きな開発実績が求められることになりますが、これは少し厳格に過ぎる資格要件だったのではないかと感じております。このような力のある事業体は限られてくると思いますし、御提案いただける内容や範囲は、その分狭くなってしまうことも考えられます。
 もっと広く多くの御意見をいただくべきだったのではないかと感じておりまして、例えば地元の商店街の皆さん、横浜の様々な店舗、そして新しいベンチャー企業、業界の団体さん、NPOさんなど市内に事業所を持つ全ての民間企業さん、団体さんから御意見、御提案を募るということも考えられないものかと感じております。
 また、公園愛護会等の各種市民団体の皆さんからも御提案をいただく機会が設けられてもよいのではないでしょうか。
 すなわち、今回の事業者提案は、計画から設計施工まで全てトータルに1グループで完結することが先ほどは前提とはなっていないということではございましたが、市民の参画を遠ざけている結果に、この資格要件は結果的にはなってしまっているのではないかと思っております。
 山下ふ頭の再開発で最も大切なことは、市民参画を斬新に広げて、民主的に事業決定を進めていくことだと思っております。
 そのためには、まず、広く門戸を開いて、より多くの横浜の民間企業の皆さん、団体さんから御提案をいただく機会をつくって、そのアイデアを収れんして計画化を進めて、設計施工する段階に至って、そこで初めてその計画を実現し得るディベロッパーさんや建設企業さんに御提案をいただくというプロセスが望ましいのではないかと思うところです。
 そこで、新たな事業提案の追加募集を行うということでございますが、このときには登録資格をなくしていただきまして、市内企業、団体さんなどにもっと門戸を開いて広くアイデアを募り、募集期間につきましても最低でも今回の事業者提案と同じく6か月間は確保していただきたいと思っておりますが、室長の見解を伺います。

◎新保山下ふ頭再開発調整室長
 山下ふ頭が47ヘクタールと広大なことなどから、前回の募集時には、実現性を踏まえた提案をいただくために、みなとみらい21地区の街区開発等を参考に資力や実績を条件づけました。
 しかし、多くの方から条件を緩和し広く提案を募るべきとの御意見をいただいたため、次回は条件の緩和を検討していきたいと思っております。また、期間につきましては、前回は6か月確保いたしましたが、現実には締切りの二、三か月前から質問や対話などの動きが本格的に始まりました。今回は2回目の募集でもあり、円滑な事業の推進のため、前回よりも募集期間の短縮は可能なのかと考えております。

◆荻原委員
 しっかり御提案をいただく余裕のある期間を設定していただきたいと要望させていただきます。次に、市民意見募集について伺います。
 取りまとめの今後の進め方にも記載のあるように、本来、市民意見を聞いた後にその結果を踏まえて民間事業者からの事業提案をいただくべきであったと、私もそのように考えております。
 したがって、既に事業者からいただいた御提案の修正、そして、新たな事業提案の追加募集に当たりましては、今回いただきました市民意見がしっかりと提案内容に反映されていく仕組みがなければならないと考えております。
 そこで、今回いただきました市民意見が既に事業者からいただいた提案の修正や新たな事業提案に反映されていく仕組みは具体的にどのようなものか、室長に伺います。

◎新保山下ふ頭再開発調整室長
 既に事業者の皆様からいただいた御提案の修正や新たな事業提案の追加募集に当たっては、事前に市民意見募集等の結果を募集資料に添付するなどし、それを踏まえた上で提案していただくよう周知していきます。

◆荻原委員
 ありがとうございます。提案の修正や追加募集を行うとともに市民意見募集や意見交換会も秋頃から改めて行われるとのことでございますが、これは確認のためでございますが、市民意見募集も再度行うこととした考え方について室長に伺います。

◎新保山下ふ頭再開発調整室長
 事業者提案の追加募集等と並行して、これまでいただいた市民の皆様からの御意見や民間事業者の皆様からの御提案を踏まえて、より具体的な再開発のイメージや導入機能などを伺うため改めて市民意見募集や意見交換会を行うことといたしました。

◆荻原委員
 既にいただいた市民意見がございまして、事業者からいただいた御提案もあり、そこに、私としてはさらにもっと広く門戸を開いて市内のあらゆる企業の皆さん、団体さんから御提案をお受けできるようにするべきと思っておりますが、ぜひそれを実現していただきつつ、さらに市民意見募集も並行して進められるわけでございますが、これまでの市民意見や事業者からの御提案内容を具体的にどのように市民意見や意見交換につなげていくのか、確認をさせていただきたいと思います。
 改めて行う市民意見募集や意見交換会を具体的にどのように進めていくのか、室長に伺います。

◎新保山下ふ頭再開発調整室長
 前回の市民意見募集、事業者提案等の結果をお示ししながら、幅広く市民等の皆様から御意見をいただきたいと考えております。
 リーフレットやインターネットによる市民意見募集を行うとともに、地域に出向き、ワークショップ形式による意見交換会の開催について検討してまいります。

◆荻原委員
 市民意見募集の取りまとめを見ますと、回答者の年代別割合が示されております。前回、全回答数3721件のうち10代以下が40人、1.1%の割合ということでございました。
 また、グループワークの市民意見交換会においても、10代の参加は7人、3%となっております。山下ふ頭の再開発が供用開始される2030年頃、今10代以下の皆さんがわくわくして山下ふ頭に訪れて青春を謳歌していただけるような空間になってほしいと思うところでございますが、そのためにも、10代の皆さんにももっと御意見をいただきやすい、参加していただきやすい工夫はないものかと思案するところです。そこで、10代の皆さんにももっと意見を言っていただき、意見交換会に参加してもらう工夫はどのようなことが考えられるか、室長に伺います。

◎新保山下ふ頭再開発調整室長
 意見交換会にさらに多くの10代の方々に参加していただくため、開催等の情報が10代の方々にも行き届くようツイッターやLINEなどSNSを活用した情報発信を行い、積極的に働きかけてまいります。
 また、高校や大学と連携して、生徒や学生を対象としたワークショップの開催も検討していきたいと思っております。

◆荻原委員
 ぜひ若い皆さんの御意見をいただいて、よい再開発につなげていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 追加募集などとともに再度意見募集を行うわけですが、いただいた市民意見をどのように次のステップに生かしていくかが大変重要であると思います。
 改めて行います市民意見募集などの結果を事業計画にどのように反映していくのか、室長に伺います。

◎新保山下ふ頭再開発調整室長
 市民意見募集や意見交換会でいただいた御意見は、事業者提案の追加募集の結果等と併せて、今後設置する予定の地域の関係者や有識者等から成る委員会での検討に生かしていきます。
 市民意見を反映させた、かつ、事業成立性の高い新たな事業計画案の策定につなげてまいります。

◆荻原委員
 次に、ただいま御答弁ありました委員会につきまして質問させていただきたいと思います。
 取りまとめの今後の進め方におきましては、市民からいただきました御意見や事業者からの御提案はこの委員会での検討に生かしていくということでございます。
 表現だけを捉えますと、市民意見や事業者からの提案に基づいて委員会で計画が検討されるというよりは、市民意見などは検討材料として生かしていくにすぎないかのようなニュアンスも感じるところでございます。
 市民意見と事業者からのアイデアなどがどのようなプロセスを経て実現につながっていくのか、山下ふ頭再開発はそのプロセスが極めて大切な事業です。そこで、検討委員会の役割と構成についてどのようなものか、室長に伺います。

◎新保山下ふ頭再開発調整室長
 市民の皆様、事業者の皆様からの御意見、御提案を踏まえ、地域の実情を把握しながら、専門的支援をいただくため、地域や経済団体の関係者、都市計画、観光、環境等の学識経験者など、幅広い領域から構成される委員会を設置することを今検討しているところでございます。

◆荻原委員
 この設置される委員会におきましては、いただいた市民意見や提案内容がどのように議論をされてどのように計画に盛り込まれていくのか、市民が納得する方法で検討が進められるべきだと思います。
 検討委員会では議論を完全に公開していただいて透明性を確保していくべきだと考えますが、室長の見解を伺います。

◎新保山下ふ頭再開発調整室長
 検討委員会の会議は、開催日時、場所等の事前公表、インターネットを活用した会議の傍聴、会議後の会議録の公表等を行うことを検討し、透明性の確保に努めていきたいと思っております。

◆荻原委員
 委員会におきまして限られたメンバーの中で事業内容が固まっていくということであれば、なおさら議論の透明性を高めることが求められます。
 委員会はどの程度まで事業内容決定に関与することが予定されるのか確認をしたいと思います。この山下ふ頭の再開発の事業計画は検討委員会において決定されるのかどうか、室長に伺います。

◎新保山下ふ頭再開発調整室長
 検討委員会では、市民の皆様、事業者の皆様からの御意見、御提案を踏まえ、事業計画案を検討する予定です。その事業計画案を基に、改めて市民の皆様から御意見をいただき、その御意見を踏まえて市が事業計画を策定していきます。

◆荻原委員
 ありがとうございます。山下ふ頭は、横浜にとって新しい民主主義のシンボルでございます。今進められている山下ふ頭再開発事業は、新しい時代を切り開くにふさわしい、市民に喜ばれ、横浜に希望と誇りを感じていただける事業にする責務が横浜市政にはあると思います。IR誘致は、多くの市民が反対していたにもかかわらず進められていきました。
 行政当局の皆さんには、真っ当な理由で反対を訴えても聞き入れてもらえない市民の心の痛みをぜひ感じ取っていただきたいと思いますし、二度と市民と市政を分断することがあってはならないと思います。
 今回の山下ふ頭再開発は、市民と市政の融和の象徴であってほしいですし、それが横浜の民主主義の成長に必ずつながると私は信じております。
 そのためには、先般IR振り返りの最終報告が公表されたこところでございますけれども、IR推進と市民のIR誘致反対運動との関係性をどのように総括して、横浜市行政としてどうあるべきだったかと反省することが大変重要だと思います。そこで、設置される予定の委員会におきましては、民意に基づいて事業を進めるための透明性と民主的進め方が十全に確保されなければなりません。
 IR誘致における民意との乖離を振り返り、その経験を山下ふ頭再開発にどのように生かしていくのか、これは平原副市長に伺います。

◎平原副市長
 市政を進めていく上では市民の皆様の御理解は欠かせないものだと感じておりますし、そのためには、市民の皆様が求める適時適切な情報発信を行いまして情報共有しながら再開発を進めていくことが重要であると認識をしているところでございます。
 このため、積極的な情報発信や、これまでもやってまいりましたが、市民意見募集、意見交換会をこれからも重ねていきながら進めていきたいと思っております。
 こうした透明性の高いプロセスを経ながら、市民の皆様の御意見を反映させたまちづくりになるよう取り組んでまいります。

◆荻原委員
 山下ふ頭の未来は市民の思いで決めていくことを実現することによって、山中市政が投げかけている民主主義の新しい形が具現化するのだと思います。
 それができないようであれば、委員会の設置という手法自体に山下ふ頭再開発を委ねることの妥当性が問われてくると思います。民意に十全に基づく委員会の運営を行い、事業内容の決定は、徹底的に民主主義を体現するプロセスを経ていただきたいと思うところでございます。
 そこで、透明性と民主的な進め方が担保されなければ限定された委員だけで構成される委員会という手法で事業を進めることは山下ふ頭再開発にはふさわしくないと考えますが、平原副市長の見解を伺います。

◎平原副市長
 先ほどもお答えいたしましたが、委員会は、インターネットを活用した会議の傍聴、会議録の公表や、必要に応じてですが、委員以外の専門家も参加するなど、透明性を確保していきたいと考えております。
 また、委員会で検討した事業計画案につきましても、広く市民に広報した上で市民意見募集等を行い、その結果を踏まえ修正するなど、市民の皆様にも納得していただける進め方で進めていきたいと考えております。

◆荻原委員
 ありがとうございます。市民意見を聞くというこのプロセスが非常に重要だと思います。
 今御答弁いただいて、委員会で話し合われて案として出されてきたものに対してさらに市民意見を募集していく、このプロセスをぜひ厚くやっていただきたいと思います。
 そこで民主的な進め方のクオリティーが決まってくるかと思いますので、そこの検討をぜひとも手厚く、市民の皆さんの思いが反映する再開発事業となるようにお願いをしたいと思います。
 事業計画によっては、山下ふ頭だけの問題ではない開発規模となる可能性もあるのではないかと思っております。
 山下ふ頭のポテンシャルを生かし切るためにも、山下ふ頭へのアプローチなどの周辺地域の交通インフラ等の全体構想も必要になってくる場合もあろうかと思います。
 港の魅力の全てが凝縮され、多くの来街者が見込める場所だけに、今あるインフラを前提にした事業計画と、インフラ整備を含めた全体構想を進める中での事業計画とでは、事業のスケールや必要なコストにも違いが出てくるのではないかと思います。
 そこで、山下ふ頭の再開発は周辺インフラの在り方を含めた全体構想を必要コストとともに市民に明らかにしながらその全体構想の是非を含めて議論が進められるべきだと考えますが、平原副市長の見解を伺います。

◎平原副市長
 都心臨海部再生マスタープランというのがございますが、この中では、都心臨海部の魅力をつなぎ合わせるみなと交流軸というものの形成によりまして地区の連携強化を重点的に進めることとしております。
 委員から今交通ネットワーク等々インフラの話がございましたが、そのため、臨港幹線道路、あるいは交通ターミナル、鉄道駅や周辺地区と山下ふ頭を結ぶ歩行者ネットワーク、港町横浜の魅力を生かした水上交通などの交通インフラを含めまして、山下ふ頭再開発による経済効果が周辺地区にうまく波及するような全体の考え方を持って進めていきたいと考えております。

◆荻原委員
 横浜IRの誘致に係る取組を振り返り、最終報告書の333ページに、横浜市においてIRはなぜ市民の理解を得られなかったのかという問いかけで報告書が閉じられております。
 この問いかけは、行政内でぜひ今後も続けていただきたいと思うところでございます。私が思いますには、主権者は市民であるということ、決めるのは市民だという主権在民の大原則が横浜市に欠如していたことが最大の反省点ではなかったかと思っております。市民を置き去りにしようとした振る舞いに、市民は市長選において鉄槌を下したわけでございます。山下ふ頭再開発におきましては、このIRの振り返りをしっかりと生かして、謙虚に、透明性を持って、主権在民の民主主義のスピリットで取り組んでいただくことを強く要望をさせていただきたいと思います。
 次に、港のにぎわいづくりについて質問させていただきたいと思います。臨港パーク先端部の整備についてでございます。
 臨港パークの最後のピースが埋まると伺っておりますが、この先端部の整備につきましては私も大変楽しみにさせていただいているところでございます。
 先ほど、整備計画のお話、答弁が幾つかございましたが、私からも質問させていただきます。この先端部の護岸や展望ゾーンなどの具体的な計画について、これは局長に伺いたいと思います。

◎中野港湾局長
 緩やかな曲線に沿った護岸の先端にハンマーヘッド、大さん橋、横浜ベイブリッジなどが一望できるシンボリックな展望ゾーンの設置を検討しております。
 また、護岸には消波機能を備え、穏やかな水面とし、砂浜、藻場、浅場の造成や桟橋の設置を検討しているところでございます。

◆荻原委員
 先端部に桟橋を造作して船が着岸できるようにするということでございますが、この桟橋の活用方法について局長に伺います。

◎中野港湾局長
 現在、横浜駅東口、ハンマーヘッド、赤レンガ倉庫といった横浜の名所を結ぶ水上交通が運航されておりまして、横浜を代表する観光資源となっております。
 臨港パーク先端部は、その運航ルート上に位置するため、新たな乗降場所として検討をしていきます。これによりまして水上交通へのアクセスが強化され、回遊性のさらなる向上が期待できます。

◆荻原委員
 ビーチスポーツの中でオリンピック種目でもございますビーチバレーボール、横浜の夏の風物詩とも言われるビーチスポーツフェスタが今年も行われまして、コロナ対策で縮小された形ではございましたが、私も訪れさせていただきまして、多くのビーチバレープレーヤーで金沢海の公園は大変にぎわっておりました。
 ビーチサッカー、ビーチテニスなども行われておりまして、砂浜はけがもしにくいということで、ビーチスポーツは子供たちにとっても発育にとって大変よいものだということも伺っているところでございますが、子供たちが歓声を上げてビーチの感触を楽しんでいる姿は実にほほ笑ましいものでございます。都心部におきまして身近にビーチに触れることができてビーチスポーツを楽しむことができれば、横浜の臨海部の味わい、にぎわいにより一層彩りが添えられるのではないかと期待しているところでございます。
 そこで、みなとみらいにおきましてもいつでも誰でも気軽にビーチバレーを楽しめるようにビーチバレーの常設コートを設置していただきたいと思うところでございますが、局長の見解を伺います。

◎中野港湾局長
 委員御指摘のとおり、オリンピック種目であるビーチバレーは、大変人気の高いスポーツであります。市民意見募集の結果においても、設置を希望する多くの御回答をいただきました。
 そのため、気軽にビーチバレーを楽しむことができるよう、簡単にネットなどが設置できる設備や利用しやすい運営方法などについて検討してまいります。

◆荻原委員
 ぜひ子供たち、ファミリーで楽しめるビーチになりますように、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 次に、水上交通の充実につきまして質問させていただきます。横浜は港町でございますが、船がなかなか見えてこないまちでもございます。
 臨海部の岸壁に多くの船が連なってこそ港町の風情が感じられると思いますが、横浜では船に出会う場所が非常に限られているなということが率直な思いとしてございます。
 港町には、船があちこちに見えてほしいと思うところでございます。船が活躍してこそ港町であり、船が活躍できる環境を整えることが港湾局の役割であろうかとも思うところでございます。
 そこで、水上交通を盛り上げて、より多くの船に出会える港町横浜を目指して幾つか質問させていただきますが、大黒ふ頭の方面へ船を着岸させるルートがあれば、海側から広い角度で横浜の港を眺めることもできて、内港クルーズとしては非常に魅力あるルートになり得ると思います。
 大黒ふ頭側の魅力を高めることで横浜の楽しみ方の選択肢を増やすことはできないかと考えるところでございますが、大黒ふ頭の新たな桟橋の検討状況について局長に伺います。

◎中野港湾局長
 今年の6月にリニューアルいたしましたスカイウオークに山下公園やみなとみらい21地区から船で直接アプローチすることは、利便性が向上し、楽しみも増大するものと考えております。
 また、クルーズ船のお客様にとっても新たな観光資源になり得ると考えています。そのため、スカイウオーク付近への水上交通の新たな発着拠点の設置について、静穏度調査を実施するとともに関係者と連携しながら実現に向けて検討を進めているところでございます。

◆荻原委員
 横浜の臨海部には、大岡川、帷子川など、派流も合わせて幾つかの河川、運河がございます。晴れた日には橋の下を潜りながら川の水の上を海に向かって移動するのも新鮮な楽しさがあると思います。
 今年で10回目となる運河チャレンジという取組がございますが、商店街や港、運河を水上交通で結び、にぎわいを創出する事業を行っていると聞いております。
 そこで、港と河川をつなぐ水辺空間の魅力づくりに向けてどのように取り組んでいるか、局長に伺います。

◎中野港湾局長
 港や河川の魅力を体験していただく取組は大変重要と考えておりまして、委員御指摘のとおり、例年、地元の団体の皆様や民間企業の方々と連携しましてよこはま運河チャレンジを行っております。
 今年度は、プレジャーボートやSUP、カヌー等で船団を組む運河パレードに加えまして、港と河川を結ぶクルーズ、地元区民まつりとの連携などを予定しております。
 引き続き、お花見の時期の春爛漫クルーズやナイトクルーズの実施も検討しておりまして、海辺の魅力をさらに発信してまいります。

◆荻原委員
 横浜港へプレジャーボートで遊びに来ていただきまして数時間係留して横浜のまちを楽しんでいただけるような工夫も、港町横浜の魅力向上につながるのではないかと思っております。
 昨今はみなとみらい地区の回遊性も高まりつつあり、臨港パークから山下ふ頭に至る港湾地区のいずれかにおいてプレジャーボートの係留場所を整備するなど、横浜港に来やすくするための取組について局長に伺います。

◎中野港湾局長
 これまでのぷかりさん橋、赤レンガパークや象の鼻パークの桟橋に加えまして、ハンマーヘッドのマリンアンドウオーク側の新港ふ頭8号岸壁をビジターバースとして改修しまして令和4年4月に供用いたしました。
 24時間利用や、空きがある場合の当日予約を可能とするなど、利便性を配慮した運用を行い、毎月約50隻の利用実績となっております。
 現在、ホームページなどへの掲載や近隣のマリーナなどへの利用案内の周知など、利用促進を図っているところでございます。

◆荻原委員
 終わります。

(拍手)