横浜市議会議員 おぎわら隆宏

 

市政報告/議事録

HOME / 市政報告/議事録 / 発言全文

令和 4年 こども青少年・教育委員会

△今後の中学校給食の在り方(方向性)について

○麓委員長
 次に、今後の中学校給食の在り方(方向性)についてを議題に供します。
 当局の報告を求めます。

◎鯉渕教育長
 それでは、御報告いたします。
 お手元の今後の中学校給食の在り方(方向性)についてと記載された資料を御覧ください。

(中略)

 3、対話結果を踏まえた今後の主な検討項目を御覧ください。
 (1)市有地の活用に向けた検討ですが、引き続き、候補地の調整を進めるとともに、契約期間などの事業者公募スキームに関する検討を進めます。
 (2)アレルギー対応の実現に向けた検討ですが、卵・乳・小麦など対応可能品目を整理するとともに、対応方法について検討します。
 また、工場新設に併せて、アレルギー対応食をまとめて製造する専用工場の整備の実現可能性や配送オペレーションの検証を進めます。
 (3)量の調整に関する検討ですが、おかわり用の御飯やおかずを用意することが可能か、検討を進めます。
 (4)温かい状態での提供に向けた検討ですが、生徒が食べる直前まで給食をコンテナボックスに入れておくことができる配膳方法の実現に向け、ハード面・ソフト面での配膳環境の充実に取り組みます。
 A3の資料にお戻りいただき、裏面の2ページ左側を御覧ください。
 (4)一人ひとりへの配慮の方向性、給食以外の利用を可とする考え方ですが、基本的には給食を利用していただくことを前提としますが、様々な事情を持つ生徒・御家庭に対しては、十分に配慮する必要がありますので、原則の範囲、対応策についての考え方を次のとおりまとめました。
 ①給食の提供に際して、様々な配慮をする必要がある生徒につきましては、卵・乳・小麦等、小学校の給食と同様に除去食の提供は行う予定ですが、それでも対応が難しい場合には、家庭弁当等の持参を依頼します。
 ②量が足りない、もっと食べたいと感じている生徒につきましては、1食分の給食を食べた上で、不足分については、家庭からの副食の持参等も可とします。また、量の調整のできる制度や運用も検討してまいります。
 ③量が多い、食べきれないと感じている生徒につきましては、必要な栄養をバランスよく摂取することの必要性や、最低限必要な摂取量に関する食育を推進する中で、給食の利用に対する理解を求めてまいります。また、その上で、食べ切れないと感じる場合には、量の調整ができる制度や運用を検討します。

(中略)

 報告は以上となります。


(中略)

○麓委員長
 最後、御意見ということで承ります。

◆荻原委員
 数点、確認いたします。
 A4の紙の2ページ目の最後の主な検討項目のところなのですけれども、まず、アレルギー対応の部分なのですが、まず、対応方法(除去食や代替食など)と書かれております。
 大きいほうの紙の御説明では、アレルギー食については、小学校の給食と同様に除去食の提供は行う予定と書いてあるのですけれども、これはA4の紙では検討しますとなっているのですが、除去食は行うのか、それともまだ検討するのか、これはどちらでしょうか。

◎田中中学校給食推進担当部長
 除去食につきましては、できるだけ提供していきたいという思いを持って今後進めてまいりたいと思っているのですけれども、提供していくに当たりましては、やはり製造する側、工場の状況ですとか、そういったものも確認する必要がございますので、現在は検討していきたいという表現で記載させていただいております。

◆荻原委員
 そうすると、除去食も代替食についても、これから事業者さんと話合いをして検討していくという状況ということでよろしいですか。

◎田中中学校給食推進担当部長
 代替食のほうにつきましては、現在でも小学校でも御提供が難しいところもございまして、今、サウンディングのアイデアの一つとして、専用の工場を整備するなどすれば提供が可能になるかもということもいただいておりますので、それを造った場合に、どういう形で各学校に配送していくかというオペレーションの問題ですとか、そのあたりも含めて、もう少し踏み込んで検討する必要があると思っております。

◆荻原委員
 除去食のほうが実現可能性は高いという認識でよろしいですね。

◎田中中学校給食推進担当部長
 そのように考えております。

◆荻原委員
 除去の範囲なのですけれども、大きい紙のほうでは小学校の給食と同様にとあるのですが、この除去の範囲を広げていくことの検討の余地はあるのでしょうか。

◎田中中学校給食推進担当部長
 現在もアレルゲンの中から給食として使っていない、例えばそばですとか、そういう食材もございます。
 それはそれで継続をしていくことになろうかと思うのですが、使っている食材で除去するものとしましては、現在候補にしているのは卵と乳と小麦というところで、どこまで対応できるのかというところも、製造事業者や学校とも調整をしながら、ここは詰めていきたいと思っているところです。

◆荻原委員
 次に、主な検討項目4のところの直前まで給食をコンテナボックスに入れておくということなのですが、これもどの程度実現可能性があるのか伺います。

◎田中中学校給食推進担当部長
 現在でも、御飯と汁物については、直前まで給食をコンテナボックスに入れておけるように、配膳の工夫としまして、クラス前配膳ということを学校のほうと調整をして進めているところです。
 ただ、どうしてもエレベーターやスロープがない学校につきましては、クラス前配膳が難しく、昇降口などで受渡しを行っている学校もございます。
 これに関しましては、引き続き、できるだけクラス前配膳ができるように、令和8年からということではなく、今現在も進めているところでございます。

◆荻原委員
 そうすると、令和8年の全員喫食が始まる時点では、全ての学校において、今おっしゃっていただいたクラス前配膳が実施できるようにしていくということでよろしいですか。

◎田中中学校給食推進担当部長
 その方向に向けて努力していきたいと考えております。

◆荻原委員
 クラス前配膳が困難な場合は、どういった方法が今考えられるでしょうか。

◎田中中学校給食推進担当部長
 現在、私ども令和8年以降という形になろうかと思いますが、配膳室をこれから3年間で準備をしていきたいと思っているのですけれども、各学校に御用意していきたいと思っておりますので、工場から給食を学校に届けて、生徒に受渡しをするまでの間、できる限り配膳室に給食を保管し、安全に管理をしたいというのがまず1つあります。
 喫食する直前でコンテナボックスをクラス前にお届けしたいのですが、それが難しい場合は、各フロアの少し広いスペースにコンテナボックスごと置いて、そこから生徒が取っていくような方法を各学校と調整していきたいと思っております。

◆荻原委員
 直前に取るのと、しばらく置かれるのとでは、相当な違いがあると思います。私が実際に中学校に訪問させていただいて、喫食させていただいたときも、そのことを実感したところでございます。ぜひ、この取組はしっかりやっていただきたいと思います。
 それから、事業者公募スキームのところ、一番初めのほうに戻ってしまいますが、事業者公募スキームの今後の取組についてなのですが、1点だけ。
 2日前の特別委員会での市長の答弁の中にも、進化する、進化していくのだということの思いが答弁されていたと思うのですけれども、具体的にどういった進化を事業者の皆さんに求めていくかということが非常に契約上大切なのかと思っております。
 今時点でどのような進化に対する評価基準といいますか、そういうものを考えておられるのかお聞かせください。

◎田中中学校給食推進担当部長
 具体的にはこれから詰めていく内容になってこようかと考えておりますけれども、方向性といたしましては、本日御説明いたしましたA3資料の大きな3番、新しい横浜の中学校給食の実現に向けてというところの右側の点になってきます。
 おいしくわくわくするというところは、例えば副菜の献立の改善、これは当然事業者だけではなく、私どもも引き続き努力をしていく部分ですけれども、こういったところですとか、あとは、おかわり等が実施できるのかという、一人一人に合わせた量の調節の部分、そういった部分を中心に、さらに検討していきたいと考えております。

◆荻原委員
 このスキームの部分では、満足度を確保するための高いクオリティーを維持、そして向上していただくためには非常に大事なポイントだと思っております。事業者の方々としっかり協働すると同時に、教育行政として責任を持って、きちんと何がクリティカルなのかということをしっかりと設定しながら、このスキームをつくっていただきたいと思います。
 そして、これが最後ですけれども、大きい紙の2ページの左のほうの青い囲みのところなのですが、量が多くて食べ切れないと感じている生徒さんの部分で感じたことなのですが、体にどうしても食材が合わない、さらにアレルギーなのかどうか自分でもよく分からない、でも、何だか牛乳を飲むとちょっとおなかの調子がよくない。生徒さん御自身も、自分が食べている給食が自分の体にどういう影響を与えているのかがいまいちよく把握できていないというケースもあるのではないかと思います。
 そういったことも、成長期の中で残食率に影響することもあるのかなということも感じたものですから、これは、もしできたらと思うのですけれども、生徒さんが、これが原因かどうか分からないのだけれども、どうしてもおなかの調子がよくないのだと、そういう相談とかができる相談体制、生徒が自ら栄養教諭なり養護教諭なりに食育に関して相談できる、こういう体制というのはできないのかと思ったところなのですが、お考えがあれば、お聞かせください。

◎田中中学校給食推進担当部長
 これから運用していくに当たっての1つの検討課題かと思っております。これまで中学校では、全員が給食を食べるという環境ではありませんでしたので、学校現場ともよく話しながら、その体制もつくっていきたいと思っております。

◆荻原委員
 教育長に最後、今の質問で、大きな紙の2ページの右側には、食育のさらなる推進で御説明いただいているのですけれども、ここで、横浜市側からの発信のお話が割と中心になっているのかということも感じました。
 ぜひ生徒側からのアプローチが可能になるような体制を整えていただきたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。

◎鯉渕教育長
 いただいた御意見を真摯に検討いたします。

◆荻原委員
 よろしくお願いいたします。