横浜市議会議員 おぎわら隆宏

 

市政報告/議事録

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令和 5年 こども青少年・教育委員会

△市第123号議案の審査、採決

○麓委員長
 それでは、教育委員会関係の審査に入ります。
 なお、飛沫拡散防止の観点から、当局からの発言に際しては着座のままで結構です。
 初めに、市第123号議案を議題に供します。
   市第123号議案 第4期横浜市教育振興基本計画の策定
 当局の説明を求めます。

◎鯉渕教育長
 市第123号議案第4期横浜市教育振興基本計画の策定について説明いたします。
 お手元には、市第123号議案第4期横浜市教育振興基本計画の策定についてと書かれた資料、原案の概要版、原案の冊子、素案に対するパブリックコメントの意見一覧をお配りしております。当議案は、議案書の5ページから84ページに記載されておりますが、原案の冊子は大変内容が多いため、本日は市第123号議案第4期横浜市教育振興基本計画の策定についてと書かれた資料と原案の概要版に沿って説明いたします。

(中略)

○麓委員長
 説明が終わりましたので、質疑に入ります。

(中略)

◆荻原委員
 第4期横浜市教育振興基本計画の原案の26ページ、特別支援教育の特別支援学校のところの最後の点、学齢期から同世代の児童生徒が交流し、共同で学習する機会を更に充実すること、また、学校や地域における交流活動を支援すること等により、広く市民の障害等への理解を深め、地域共生社会の実現に取り組む必要があります。というこの一文が極めて大切だと感じております。
 インクルーシブ教育を、本当の意味で子供たちの育ち、そして社会への巣立ち、全てを支えられるためにはインクルーシブ社会の構築こそがゴールなのだと感じておりますし、その推進に向けて横浜市がどういう姿勢であるかということを、この文章が非常によく示しているのではないかと思っております。
 したがって、この文章では、特別支援学校について言及する中の一つとなっておりますけれども、施策3の特別支援教育の推進全体に関係してくる文章なのだということで、ぜひ取り組んでいただきたいと思うのです。この点の所感をいただきたいと思います。

◎佐藤インクルーシブ教育エグゼクティブマネジャー
 特別支援学校のところに記載があるけれどもこれは全体ではないか、といった今の御指摘については、そうありたいということで受け止めたいと思っております。
 この間、国連の勧告があったり、いろいろ国内外での動きがございます。全体として、今回修正した点としても、障害のある子、ない子ができるだけ同じ場で学ぶということを目指すという基本的な方向性を記載いたしました。一方で、その一人一人の子供が、今の学びの場でどれだけ、例えば授業を理解したり、周りの子供同士と関わったりといったことで、一人一人の子供が学習活動に充実した形で参加していくことが一番重要な観点でございますので、やはりそのための環境整備がこれからずっと継続的に必要になってくることだろうと思っております。
 全ての教職員の指導力の向上とか、それこそ1クラス当たりの児童生徒数もこれからいろいろ見直しも徐々に濃く進んでいくといった環境整備全体を通じてのことになっていくだろうとは考えております。

◆荻原委員
 全体に関わることとしての位置づけ、そして子供たちはよりインクルーシブな教育が進んで、インクルーシブ社会を目指していくことを市全体で子供たちと共有することが非常に大事なのだろうと思います。
 副学籍交流のお話も、これまでもいたしましたけれども、より壁のない社会をつくっていくということを、全ての子供たちと共有できる状態をつくっていただきたいということを要望いたします。
 もう一点、パブリックコメントですけれども、13ページの99番、柱1に関する意見で、特に医療的ケアということで言及されておられて、横浜市の体制が健康福祉局やこども青少年局、教育委員会と所管が分かれており、都度調整が必要で煩雑といった意見をお聞きします。ぜひ所管にとらわれることなくワンストップで支援できるような市の体制を希望しますということで、参考にするということですけれども、これは具体的にどのような取組をしていただけるか、御意見をください。

◎佐藤インクルーシブ教育エグゼクティブマネジャー
 我々も努力をして、健康福祉局、こども青少年局、医療局と私どもの4局で、この間、医療的ケアの推進ということに取り組んできております。中期計画にも指標も掲げつつ、4局でそれを進めていくということで記載もしているところでございますけれども、ここで御指摘をいただいた都度調整が必要ということは、我々の努力不足の部分がここの御意見に出たのかなと受け止めなくてはいけないかというところでございます。
 この間、例えば障害のほうの審議会の下に、医療的ケアの支援の充実に関わる審議会の部会を持っていたり、そういったところを4局で進めたり、コーディネーターの育成を進めたりしておりますけれども、今後このような御指摘をいただくことをできるだけ減らしていけるように取り組んでいきたいと思います。

◆荻原委員
 例えば、特にこの間、私も、学齢期になるときに、医療的ケアのつながり、切れ目のない支援体制をもっとさらに強化していく必要があるということを感じましたので、特にこども青少年局との連携については、保育、幼稚園から小学校に上がるときのつながりをきちんとしていただきたい。さらに、健康福祉局とのつながりで、健康福祉局は健康福祉局でインクルーシブ社会の構築に向けた様々な取組をされておられる、地域とのつながりをつくっていくこととのつながりも、インクルーシブ社会の構築に向けたつながりが、この特別支援教育のゴールなのだということの意味合いで、多職種の連携を教育委員会として意識して高めていってほしいという思いがございます。
 先ほど教育長からも、チャレンジングな案になっているということで、ぜひここでチャレンジングの精神を発揮していただいて、しっかり取り組んでいただきたいと思います。もう一度、御意見をください。

◎佐藤インクルーシブ教育エグゼクティブマネジャー
 こども青少年局でいえば、今、委員に御指摘いただいた保育、幼稚園からの引継ぎをできるだけシームレスにしていくということで、例えば健康福祉局でいえば基幹相談支援センターといった地域の核となる相談機関と必要な連携をしていくあたりにつきましては、要は当事者主体という観点で連携を進めていくことが必要だと思っていますので、御指摘を受け止めてまいりたいと思います。

◆荻原委員
 おっしゃるとおりでございまして、ありがとうございます。
 結局、教育委員会は教育委員会、こども青少年局はこども青少年局、健康福祉局は健康福祉局、それぞれの中で職員の皆さんもそれぞれで一生懸命やられているのだと思うのですけれども、どうしても市民にとってみれば、その支援内容が局の縦割りで割れている中でつながりも見えない。職員も他の局の内容についてはよく分からないということで、市民としては非常に負担を感じる部分でもありますので、今おっしゃっていただいたように実際に支援が必要な子供の立場にしっかり立っていただいて、局間で子供の必要な支援が切れることのない、途絶えることのない体制をしっかりとつくっていただきたいと思います。要望です。