横浜市議会議員 おぎわら隆宏

 

市政報告/議事録

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令和 5年 令和5年度予算第二特別委員会

△温暖化対策統括本部・環境創造局関係

(前略)

○山本副委員長
 次に、荻原隆宏委員の質問を許します。

(拍手)

◆荻原委員
 立憲民主党の荻原隆宏です。
 委員長、スライドの許可をお願いいたします。

○山本副委員長
 はい。

◆荻原委員
 まず、市域全体の緑の保全と創出について伺います。
 コロナ禍では外出制限などにより遠出する機会も大幅に減少しまして、私も町なかの身近な緑の大切さを改めて感じておるところでございます。本市では、2009年から取り組んでいる横浜みどりアップ計画をはじめ、それ以前からも、まちの緑を守り増やす取組を進めていただいてきたところです。特に横浜みどりアップ計画は、緑被率30%を守るという趣旨で始まったものと記憶してございます。ところが、5年ごとに実施している緑被率調査によりますと、約15年前の2009年には29.8%だった緑被率が、2014年は28.8%、2019年の調査は27.8%と1%ずつ減少しているのが現状でございます。
 そこで、緑被率が減少し続けていることに対する認識をみどりアップ推進担当理事に伺います。

◎橋本みどりアップ推進担当理事
 横浜みどりアップ計画の開始以降、緑地保全制度による指定は大きく進展してきました。緑被率は低下しているものの、樹林地の減少傾向は鈍化してきています。これは市民の皆様の御協力の下、継続的に取り組んできた成果だと考えています。また、緑が着実に保全されてきたことで、市民の皆様が身近に緑に触れることができる緑豊かなまちづくりが進んでいると認識しています。

◆荻原委員
 特にこれからの季節は、夏場などは町なかの緑によって木陰ができる、あるいは土や草があるだけで日光の照り返しが減ってゆっくりと歩ける、町なかの緑は本当にありがたいものでございます。町なかの緑を創出することで、まちの魅力を高めるとともに、安らぎのある市民生活につなげてほしいと思います。
 そこで、緑の保全と創出をどのように進めていくのか、これは局長に伺います。

◎遠藤環境創造局長
 かけがえのない緑を未来に引き継いでいくためには、引き続き樹林地や水田の保全を積極的に進めていく必要がございます。あわせまして、今委員からお話もありましたまちの緑という観点からも、まちの魅力につながる公園の整備、さらには市街地の緑化など、新たな魅力の創出に向けた取組を総合的に展開していく必要があると思っております。緑の取組は、長い時間をかけて継続的に取り組むことが必要です。緑の総量維持と良好な育成活用による質の向上に向けまして、市民、企業、土地所有者の皆様と一層連携を深めまして引き続き取り組んでいきたいと考えております。

◆荻原委員
 人口減少や財政状況など厳しさを増しておる本市の状況でございますが、このような中でも将来にわたりまして緑を守り増やしていくことは、市民生活の向上に不可欠の事業だと思います。引き続き緑の取組をしっかり進めていただくことを要望いたします。
 次に、子供を育む空間での緑の創出と育成について伺います。
 本市では、2009年から、横浜みどりアップ計画の事業の一環といたしまして、校庭、園庭の芝生化を進めてまいりました。その後は、芝生化だけではなく、施設ごとのニーズに合わせた多様な緑の創出育成を進めていると伺っているところでございます。
 スライドを御覧ください。(資料を表示)これは私の事務所の近くの稲荷台小学校でございます。2010年に部分芝生化がされまして、途中2018年に補修もされまして今に至っております。今は冬場で茶色でございますけれども、暖かくなれば緑になります。子供たちは、芝生の際で靴を脱いで、はだしで芝生に入るのだそうです。私もたびたびそのようなシーンを拝見しておりまして、芝生化のよい効果を感じているところでございます。保護者の皆様、地域の皆様が芝刈りや水やりを担っていただいているとも先生から伺っているところです。
 横浜みどりアップ計画子供を育む空間での緑の創出・育成事業でのこれまでの取組についてみどりアップ推進部長に伺います。

◎山本みどりアップ推進部長
 横浜みどりアップ計画では、平成21年度より校庭、園庭の芝生化の支援事業を進めてきており、市立小中学校では35校で実施しました。そのほか保育園等も合わせますと162施設で芝生化の支援事業を実施しました。また、芝生化に加え、施設のニーズに合わせ様々な緑化を行っています。例えば生き物に触れ合う機会をつくり環境教育につなげたいという小学校ではビオトープを整備しております。

◆荻原委員
 全面の芝生化ではなくても、学校や保育園、幼稚園の敷地内に部分的であっても芝生があることは、子供たちの癒やしや憩いの場となりますので、今後もぜひ取組を推進していただくように要望をいたしたいと思います。
 また、この芝生化だけでなく、施設ごとの多様なニーズに合わせた緑の取組が展開されていると先ほども御答弁にありましたけれども、学校等では緑化の専門知識があるわけでもなく、施設の整備や管理に当たっては、現場を技術的に支援することで、もっと広く展開できるのではないかと思っております。緑がある環境で水辺や生き物に触れ合う機会も大変大切と思います。
 そこで、小学校や保育園等での緑の取組にどのような支援をしていくのか、みどりアップ推進担当理事に伺います。

◎橋本みどりアップ推進担当理事
 校庭、園庭の芝生化では、アドバイザーを派遣し、計画づくりのための支援や整備後に芝生を良好に維持するための技術支援を行っています。また、ビオトープにおいても、子供たちや教職員、アドバイザーが一緒になって、生き物が生息できるどんな環境をつくっていくのか考え、ビオトープづくりやメンテナンスの現地支援を行っています。計画づくりから維持管理まで緑化の内容やおのおののニーズに応じた支援をすることで、子供たちを育む空間での緑の創出を進めています。

◆荻原委員
 今おっしゃっていただきましたビオトープは、特に都心部に住む子供たちにとりましては生き物や自然に触れ合うことができる大変貴重な場となることが期待されております。持続可能なものとなるよう学校現場への丁寧なサポートを通じて着実に事業を進めていただきたいと思います。
 次に、都心部における緑化について伺います。
 都心部には緑が少なく、市民が緑を実感する機会に限りがございます。そこで、横浜みどりアップ計画における都心部に緑を増やす取組についてみどりアップ推進部長に伺います。

◎山本みどりアップ推進部長
 都心部では限られた空間を最大限生かし、地域の方々や商業施設等と連携した緑の創出など、地域特性を生かした取組が重要だと考えています。横浜みどりアップ計画では、市民が実感できる緑や花をつくる取組として、公共施設、公有地での緑化推進、さらにはシンボル的な緑の創出を行ってきています。また、多くの人が訪れる公開性のある場所での緑化支援や、地域緑のまちづくり事業などを行ってきております。

◆荻原委員
 地域緑のまちづくり事業は市民が主体となって緑のまちづくりに取り組むということで、市民の皆様が取り組みやすい状況を整えていただくことがとても大切だと感じております。私も商店会の運営に携わる中で、商店会にすてきな緑を増やしたいと思うわけでございますけれども、導入した後の管理などアドバイスのサポートがあれば大変助かると思うところでもございます。
 そこで、地域緑のまちづくり事業をどのように推進していくのか、みどりアップ推進担当理事に伺います。

◎橋本みどりアップ推進担当理事
 地域緑のまちづくり事業は、緑や花でいっぱいのまちの実現を目指す市民の皆様の取組を支援する事業です。緑化活動の経験の少ない市民の皆様に対してもアドバイザーを派遣することで、団体の設立や、どのような緑を創出し育てていくのかといった計画づくりを支援し、当事業へ参加しやすくしています。引き続き、緑化に係る費用の助成や技術的なアドバイス、良好な管理を行うための研修などきめ細かな支援を行い、継続的に事業を推進していきます。

◆荻原委員
 市民が安心して緑の取組に関わっていけることが町なかの緑の増加につながっていくのだろうと思います。きめ細かな緑化サポート体制を整えてくださることをお願いしたいと思います。
 次に、公園などでのボール遊びなどのできる空間づくりについて伺います。
 令和5年度の予算案で、山中市長は「子育てしたいまち 次世代を共に育むまち ヨコハマ」を掲げています。子供たちにとって公園はとても身近な空間であり、ちょっとした日常のボール遊びなど様々な遊びの場ともなりますけれども、どの程度遊ぶことができているか気になっているところでございます。子供たちが思いっきり遊べる場として、公園がこれまで以上に機能してもらいたいと思っております。
 改めて局に確認をさせていただきましたところ、本市に約2700か所ある公園では大小様々の広場があり、一定のルールの下、基本的には自由にいろいろな使い方が可能と伺いました。しかしながら、私のところには、西区をはじめまして都心部のエリアで、子供たちが二、三人程度でラグビーなどのパス回しを練習するなど、ちょっとした運動を気軽に行える場所が不足しているのではないかとの声も届いているところでございます。
 そこで、子供たちが気軽にボール遊びなどができる場をどのように確保しているのか、公園緑地部長に伺います。

◎藤田公園緑地部長
 一定の広さがある公園においては、安全に利用できるように、遊具を設置するエリアと子供たちがボール遊びをするエリアを分けるなどにより、ボール遊び等ができるよう工夫しております。また、地域で利用調整している多目的広場や少年野球場においても、団体利用の時間以外は自由にボール遊びができるようにしております。

◆荻原委員
 西区にあります野毛山公園の展望広場には、公園利用者向けに、危険や迷惑となるような行為を禁止する旨の看板が設置されております。この看板とは別に、あるとき、公園利用の皆様へといたしまして、野球、ゴルフ、テニス、サッカー等で公園利用者及び近隣に迷惑となるような行為は禁止ですと注意喚起された貼り紙が、工事用のコーンを土台にして掲出されたことがありました。この張り紙によりまして、子供の利用にも大きな影響があったのではないかと私は心配しておるところでございます。結果的に子供たちの遊びの場が少なくなってしまうようなことは好ましくなく、子供たちが公園や広場で安心して生き生きと遊べるようなアナウンスの工夫が必要なのではないかと感じております。
 そこで、子供たちが気兼ねなく遊びやすいよう工夫すべきと考えますけれども、みどりアップ推進担当理事に見解を伺います。

◎橋本みどりアップ推進担当理事
 公園は利用者同士で譲り合いながら利用いただくことを基本としていますが、多くの方々に安全に利用していただくために、守っていただくマナー等の注意看板を掲出しています。個別の公園ごとに状況は異なりますが、利用者の安全の確保と子供たちの遊びやすさが両立できるよう看板を掲出する際はより分かりやすい内容とするなど、地域の方々とも話し合いながら工夫していきます。

◆荻原委員
 西区には野球ができる公園は少ないのでございますけれども、ある公園では、以前、地域の方から、空いているときは野球以外の種目でも使用できないかとの御要望がございまして、市とも相談をさせていただきまして、調整をしていただくことで使用できるようになった場所がございます。そこで、あらゆる公園や広場空間におきまして、さらなる創意工夫をしていただきまして、子供たちが気軽に様々なボール遊びやスポーツができる場をこれまで以上に確保していただきたいと思いますが、局長の見解を伺います。

◎遠藤環境創造局長
 子供たちが気軽に遊べる場所といたしましても公園は大変重要な役割を担っていると認識しております。一方で、公園は誰もが安全に安心して御利用いただける場所でもございます。これまでも野球場等の空き時間の枠を活用しまして、子供たちの野球、サッカー等の利用や、保育園児のために芝生部分を活用している例もございます。施設の空き時間など限られた条件ではございますが、様々な運用上の工夫を行いまして、子供たちが利用しやすい公園を目指してまいります。

◆荻原委員
 ぜひお願いいたします。子供たちがボール遊びをはじめ様々な遊びをするには、子供たちの生活する身近な空間に公園がしっかりと確保されていくことが重要だと思います。私の地元の西区を含めて都心部では、公園自体まだまだ少ないのではないかと感じておるところです。
 横浜市では、横浜市水と緑の基本計画を策定し、小学校区を単位に、街区公園は1校区当たり2か所、近隣公園は1校区当たり1か所を標準として、身近な公園の整備を進める計画とされており、そこで、本市全体でこの身近な公園の充足状況はどのようになっているか、みどりアップ推進部長に伺います。

◎山本みどりアップ推進部長
 令和4年4月1日時点で、街区公園、近隣公園ともに充足している小学校区は、本市全体では41.5%となっています。

◆荻原委員
 充足しているのが全市で41.5%ということで、少し少ない値かと思います。充足しているトップ1位は栄区で64.3%、2位は60%の青葉区というふうにもお伺いさせていただきました。なかなか進んでいない区として、港北区が23.1%、泉区が26.7%ということで、西区は37.5%ということで全市平均を下回っておりますけれども、公園の整備計画が順調に進んでいるのか正確に知りたいと思うところでございますが、身近な公園は今後とも本市全体で確保していく必要があると思います。水と緑の基本計画の目標年次は2025年と伺っております。あと2年で急速に整備を進めていくというのも難しいことだとは思いますけれども、着実に公園づくりに取り組んでいただきたいところです。
 そこで、今後どのように身近な公園の充足率を上げていくのか、みどりアップ推進担当理事に伺います。

◎橋本みどりアップ推進担当理事
 本市ではこれまで、用地取得や開発事業による提供公園など様々な機会を捉えて身近な公園の配置を進めてきました。西区をはじめ特に市街化が進んでいる地区では公園の用地を確保することが大きな課題ですので、引き続き土地利用転換などの機会を捉えて公園整備を進めるよう努めていきます。

◆荻原委員
 様々な工夫をしていただきながら身近な公園の整備を推進して、子供たちの育ちに欠かせない運動環境をしっかり確保していただくことを強く要望させていただきます。
 次に、野毛山公園プール跡地の整備について伺います。スライドを御覧ください。(資料を表示)
 このように今はやはり茶色でございますけれども、暖かくなりますと緑が広がります。これはプール跡地です。今は全体がこういったフェンスに囲われておりまして、中には入れないようになっております。この野毛山公園プール跡地につきましては、子供たちの遊び、学び、育ちにつながる観点からの整備の要望もいただいておるところでございまして、地域の方々の声を丁寧に伺って計画を進めていただきたいと思っております。
 そこで、野毛山公園プール跡地はどのように活用していくのか、局長に伺います。

◎遠藤環境創造局長
 御紹介いただきました当該地は、野毛山公園の拡張予定地といたしまして令和2年6月に水道局から所管替えを受けております。都心部にある貴重なオープンスペースであることなどから、今後、地域の御要望や周辺のまちづくりのニーズ等を踏まえまして活用方法を検討していきたいと考えております。

◆荻原委員
 水道局が所有していた時期も含めてもう10年以上も未使用の状況が続いておりまして、地域からも、横浜の歴史や文化を踏まえた、次世代にとってかけがえのない空間になってほしいという声を伺っているところでございます。様々な地域のお声をお伺いしながら整備を進める中で、整備までに時間がかかるのであれば、子供たちが遊べるように、今、暫定利用できるよう地域に開放していただくことはできないかどうか、局長に伺います。

◎遠藤環境創造局長
 今後、公園計画の検討の中におきまして、御指摘いただきました当該地の暫定利用も含めまして、利活用につきましては地域の御意見などを伺いながらしっかりと進めてまいりたいと思っております。

◆荻原委員
 ぜひよろしくお願いいたします。子供たちの広場利用や地域の安心安全につながる取組などができるよう、地域の声をしっかりと伺っていただきながら検討を進めていただきたいと思います。
 再びスライドを御覧いただきまして、野毛山公園プール跡地の西側にこの階段がございます。プールの反対側には西土木事務所が所有する斜面緑地がございまして、これです。所管が違うようになっておりますけれども、しかし、御覧のとおり、市民にとりましては連続した空間と捉えるのが自然な風景でございまして、野毛山公園プール跡地の再整備は一体的に整備を進めてほしいと思うところです。
 また、野毛山公園の周辺にはこども青少年局所管の旧青少年交流センターが耐震構造の不足から今後の整備を待って眠っている状態、これも続いておりますけれども、魅力ある野毛山をつくり出すためにも一体感ある再整備が求められると思います。
 そこで、野毛山地区周辺には多くの公有地があり、一体感のある再整備が行われるように局間連携はもとより地域との連携もしっかり踏まえていただく必要があると考えておりますけれども、副市長の見解を伺います。

◎平原副市長
 野毛山地区でございますけれども、横浜の都心部の一角として歴史をつくってきた重要なエリアとも言えるのではないかと考えてございます。また、委員御指摘のように、本市の施設も多く存在してございます。公園計画の検討の中で、周辺公共施設との連携はもちろんでございますし、併せまして野毛山地区のエリアマネジメントという観点も必要かと思っております。区局の連携はもちろんでございますけれども、そういったエリアマネジメントの観点ということから、地域の御意見もいただきながら進めていきたいと考えております。

◆荻原委員
 ありがとうございます。ぜひともお願いを申し上げたいと思います。地域との連携、そして局間連携をしっかりと進めていただいて、魅力的な野毛山を生み出してほしいと思います。
 次に、野毛山動物園リニューアルについて伺います。
 動物園で動物福祉に対応していくことは、これからの動物園の課題でもありまして、本市としてもしっかり取り組んでいくべきことかと思っております。昨年6月から本市の動物園の一つでありますよこはま動物園ズーラシアの園長であります村田浩一氏が日本動物園水族館協会の会長となられまして、横浜市の動物園にとって大変名誉なことだと思っております。また、今年1月、NHKで、日本動物園水族館協会が動物の福祉という考えを広く浸透させることを目的として今年から全国の動物園などの飼育環境を調査するとの報道がありました。
 そこで、横浜市の動物園は日本動物園水族館協会調査対象になっているか、公園緑地部長に伺います。

◎藤田公園緑地部長
 よこはま動物園ズーラシアは、世界の希少な野生動物を飼育展示していることから、世界動物園水族館協会の施設会員になっています。日本動物園水族館協会に確認したところ、世界動物園水族館協会に直接加盟しているズーラシアを今年の調査対象にすると聞いています。

◆荻原委員
 ちなみに、野毛山動物園は調査対象になっているでしょうか。

◎藤田公園緑地部長
 調査対象にはなっておりません。

◆荻原委員
 ありがとうございます。日本動物園水族館協会の調査が入ることによって、より客観的に動物福祉に対する必要な取組が明確になっていくことは大切なことだと思います。
 令和5年度予算に野毛山動物園のリニューアルが盛り込まれておりますが、非常に人気の高い野毛山動物園がリニューアルするということは、市内外で注目されると思います。スライドを御覧ください。(資料を表示)野毛山動物園の入り口でございます。入りますと、これが目に飛び込む大きな花壇、そしてその向かい側に動物園の4つの役割が書かれている看板がございます。少し字が小さくて読めませんけれども、動物と出会って、その生態を知り、環境保全の大切さを学び伝えることが動物園の存在意義であることが書かれておりまして、生物多様性の維持のため、動物福祉も理解しながら長期計画を立てる必要があると書かれてございます。動物含めて万物を自分と同じように大切な存在と感じることは、人間自身の幸せにもつながる大切な要素であると思います。動物に本来必要な環境を科学的なアプローチで整えることは、これからの動物園にとって大変重要なことと思います。先ほどの日本動物園水族館協会の調査も踏まえつつ、リニューアルに当たりましては、動物福祉は重要なテーマの一つになるのではないかと思います。
 そこで、野毛山動物園をリニューアルするに当たっては動物福祉の観点を十分に取り入れるべきだと思いますけれども、局長の見解を伺います。

◎遠藤環境創造局長
 動物園で飼育している動物が本来の健康状態を維持でき快適に過ごせるように、このような動物福祉の考え方は、現在、世界の潮流となってきてございます。横浜の動物園では、これまでも動物福祉の考え方にのっとりまして、飼育環境の向上に向け、餌の与え方を工夫した遊具の導入、さらには動物が立体的に動くことができるように施設改修なども行ってきております。引き続きこのような視点を踏まえましてリニューアルを行っていきたいと考えております。

◆荻原委員
 これはライオンです。熊、そしてこれはレッサーパンダです。このリニューアルに当たりましては、何が動物にとってよいことなのか、実際に身近に寄り添っている動物園の現場で働いている職員の皆さんの声を大切に反映してもらいたいと思っております。先ほどのこのライオン、餌をこのように与えていらっしゃるのが動物園の職員さんで、緑のジャンパーを着ていらっしゃいます。大変丁寧に御説明をされながら、大勢の方がとても楽しくその説明を聞いていらっしゃいました。この職員の皆さんの声を大切に反映してもらいたいと思いますし、市民がどのような動物園を望んでいらっしゃるのか、市民の声もしっかりと聞いていただいて取組を進めてもらいたいと思っております。
 そこで、野毛山動物園をリニューアルするに当たりましては現場や市民の声をどのように聞き、どのように生かしていくのか、局長に伺います。

◎遠藤環境創造局長
 リニューアルに当たりましては、動物園で飼育する動物の専門的な知識や経験を生かすことが大変重要でありまして、まさにただいま御紹介していただいたような現場の職員の意見を聞くことが本当に大事だと思います。したがいまして、そういった職員の意見を聞く場を設けるなど、指定管理者の横浜市緑の協会とも連携して進めていきたいと考えております。また、来園者にアンケート調査を実施し、野毛山動物園に対する様々なニーズも把握してまいります。このような取組を通じまして、現場や市民の皆様の声を反映させながら野毛山動物園のリニューアルにしっかりと取り組んでまいります。

◆荻原委員
 よろしくお願いいたします。動物園に来ることによりまして、自然と共にある動物たちに心を寄せ、自分たち人間もまた自然環境の一部であり、全ては自然の恩恵なく存続はできないことを感じて、環境保全のために私たちができることを増やしていく、それが動物園の存在意義につながるのだろうと思います。野毛山動物園は日々子供たちの歓声にあふれております。動物園は自然環境の保全教育の場としても機能しており、その教育の場が今回のリニューアルによってより一層豊かに高められ、末永く愛される野毛山動物園となることを期待しております。
 次に、小口径下水道管の調査について伺います。
 本市の下水道管の整備は他都市に類を見ないほどのスピードで進めてきた結果、今後、市域全体で急激な老朽化が見込まれております。下水道管は都市機能の極めて重要な部分と認識しております。老朽化対策は着実に進めていただきたいと思っております。
 一般的に下水道管の劣化が始まる時期は布設後30年と言われておるそうでございます。本市では2018年度より、80センチ以下の下水道管、いわゆる小口径管におきまして、定期的な清掃に加えてノズルカメラによるスクリーニング調査を計画的に実施していただいていると聞いております。調査開始から5年が経過しまして、その進捗が気になるところです。
 そこで、小口径管のスクリーニング調査の進捗状況について下水道管路部長に伺います。

◎小塚下水道管路部長
 平成30年度時点で布設から30年以上経過した約6800キロメートルの小口径管を対象に調査を実施してきております。令和5年1月時点で約5900キロメートル、率にして約88%の調査が進んできており、平成6年度末までに完了する見込みです。

◆荻原委員
 下水道管の標準耐用年数は50年ということでございますが、標準耐用年数を超えた管においては小まめに調査するなど対応が必要なのではないかと思っております。今後、下水道管の布設状況に応じて調査頻度を設定すべきだと思っておりますが、局長の見解を伺います。

◎遠藤環境創造局長
 下水道管の老朽化は、地中に布設されてからの年数や布設されている深さ、下水道管の種類、また、汚水や雨水など下水道管内を流れる水、さらには布設した道路の交通量など様々な要因により進行すると考えられます。現在の調査を進め、これまで調査してきたデータを踏まえて、このような要因と老朽化の進行との関係性につきまして令和5年度も継続的に分析を行ってまいります。今後、この分析結果を基にいたしまして適切な調査頻度を設定してまいります。

◆荻原委員
 令和2年度末時点で布設後30年を経過した管が9000キロまで増加するなど調査開始時よりさらに老朽化が進んでおりますことから、調査をしっかりとお願いしたいところでございます。
 次に、横浜駅周辺の浸水対策について伺います。
 先ほどよりお話のあるエキサイトよこはま龍宮橋雨水幹線の整備工事につきましては、工事を進めるに当たりましては当初より地元の皆様に説明などに努めていただいたことと思いますけれども、この事業は10年余りの長期にわたるため、地域の方々に対しまして工事の途中経過なども含めて引き続き情報発信していただくことが大切だと考えております。
 エキサイトよこはま龍宮橋雨水幹線下水道整備工事における情報発信の取組について下水道管路部長に伺います。

◎小塚下水道管路部長
 地域の皆様や公園を利用されている方などに向け、岡野公園内の工事現場に設置した電子看板を活用し、工事内容の説明や週間工程の表示、さらにはライブカメラによる工事の状況をリアルタイムに提供するなど情報発信を行っています。今後は、現場見学会の実施や工事広報の活用により、工事の目的や進捗状況、雨水幹線の整備効果など市民の皆様の事業に対するさらなる理解促進に向け積極的な情報発信を行っていきます。

◆荻原委員
 雨水幹線の供用開始は令和12年度ということでございますが、公園が以前のように使えるようになるのはいつ頃になるのか、岡野公園の開放時期について局長に伺います。

◎遠藤環境創造局長
 この工事には岡野公園の利用というのは非常に不可欠でございまして、そういう意味では本当に地域の方々に御協力いただきまして、ありがとうございます。感謝申し上げたいと思います。
 御質問いただきましたことでございますけれども、雨水幹線の整備工事に関しましては、令和12年度中に完了できるようにしっかりと進めてまいります。あわせて、地域の御意見を伺った上で、園路整備、樹木の新植、グラウンドネットの移設などの復旧工事を速やかに行いまして、早期の公園の開放を目指してまいります。

◆荻原委員
 着実に浸水対策を進めていただきまして、岡野公園がフルに使用できるように復旧する際には、地元地域の皆様の御意見をしっかりと聞いていただきながら進めていただきたいと思います。
 最後の質問はちょっとはしょらせていただきまして、2つ目のところでございますが、地産地消の取組は大変都心部でも頑張っていただいていることとお伺いをしております。農産物と一緒に、ぜひ横浜のお魚、水産物も含めた食全体の地産地消を進めていただきたいと考えているのですけれども、これは局長に見解を伺います。

◎遠藤環境創造局長
 横浜産の農畜産物や水産物は市民の皆様の食を支えており、日々、市場等を通して食卓に届けられております。食の流通には市場や直売所など様々な形態がございますが、市民の皆様の身近な場所で多様な食が生産されている、まさに横浜ならではの特徴を生かしているのが本市の地産地消の取組でございます。様々な機会を通して市内産の食材を活用しておりますが、例えばですが、小学校給食では、市内産野菜を使ったけんちん汁、また未利用魚を活用した甘酢あんかけなど、様々な食材を取り入れたメニューなども提供しております。今後も食に関わる多様な人々と関わりながら、例えば様々な場所でマルシェを開催するなど地産地消の取組を引き続き推進してまいります。

◆荻原委員
 横浜ならではの食の魅力を創出していただきまして多くの方に伝えていただくことを期待しまして、質問を終わります。

(拍手)