令和 6年 健康福祉・医療委員会
△市立3病院のWi-Fi設備について
△市立3病院の人員の充足感について
△がん患者・非がん患者が治療を受けながら働きやすい環境の整備について
○高橋正治委員長
その他で委員の方から何かございますか。
◆荻原隆宏委員
私から3点お伺いいたします。
まず1点目は、横浜市立市民病院など所管いただいている3つの病院におけるWi-Fi設備についてお伺いいたします。
私が実際入院いたしました市民病院におきましては、入院病棟におけるWi-Fi設備が一部整っていなかったと記憶しております。まずは、この所管の3病院についてのWi-Fi設備の状況についてお伺いいたします。
◎原田医療局長兼病院経営副本部長
まず、脳卒中・神経脊椎センターにつきましては、病棟についてはWi-Fiを全て利用可能な状態にございます。外来では使用できない状況になっております。
みなと赤十字病院につきましては、病棟、外来ともに使用可能でございます。
それから、お尋ねの市民病院でございますけれども、病棟のうち現在は有料の個室ではWi-Fiは使用可能となっております。また、一部の時間帯でデイルームでの使用も可能でございますが、有料の個室以外の病棟の部屋では現在は使用ができないという状況でございます。外来についても現在使用できない状況になっております。
脳血管医療センターの外来と市立市民病院の有料個室以外の入院病棟、そして外来におきましてWi-Fi設備を整えていただきたいと思うのですけれども、お考えを伺います。
◎原田医療局長兼病院経営副本部長
市民病院につきましては、整備する方向で検討しております。
脳卒中・神経脊椎センターも、併せてWi-Fiの在り方について今後検討してまいります。
◆荻原隆宏委員
メールでのやり取り等、Wi-Fi設備というのは入院患者の皆さんにとっては非常に重要な設備ですので、3病院において外来も含めての整備をぜひともお願いしたいところでございます。
2つ目、この3病院は、これも私の入院の経験から、看護師を含め薬剤師、それから事務員の皆さん、大変お忙しそうにされておられました。私といたしましては、しっかりと医療従事者の皆さんの人員の確保をお願いしたいところでございますが、今現在、3病院全てにおいて、当局におきまして人材の充足感はどのように捉えておられるか、見解をお伺いいたします。
◎原田医療局長兼病院経営副本部長
市立の3病院のうち、まず、みなと赤十字病院につきましては、日本赤十字社が運営しておりますので、日本赤十字社で適切に確保されているものと考えております。
それから、市民病院、脳卒中・神経脊椎センターについては、病院としていわゆる必要数につきましては各職種ともに確保できていると考えております。
ただ、委員御指摘になられましたように、やはり日頃の仕事の実態を見ると、かなり忙しいことは私も感じておりますし、医療従事者の皆さんに御負担をかけていることについては十分認識しております。特にコロナの間は、通常業務以上の精神的な負荷も含めて様々な負担がかかったものと考えております。
一方で、病院の職員というのは病院の経営の中で確保していく必要もございます。現在の病院の経営状況というのは非常に厳しい環境に置かれておりますので、病院の業務の効率化、あるいは効率化を含めたデジタル化の取組を進めていく中で負担感を減らしていくことが必要ではないかと考えています。
◆荻原隆宏委員
人材の充足感について、医療現場の従事者の皆さんに実際にアンケートを取ってお声を聞いてその状況を把握しているかどうか。
もう一つ、患者の声も聞きながら対応してきているのかという点はいかがでしょうか。
◎原田医療局長兼病院経営副本部長
職員については、職員満足度調査とか、患者につきましても満足度調査を年に1回行いながら様々な意向を確認してきております。
職員は、忙しいという声はもちろん出てまいりますけれども、それについてどういう対応ができるかということについては、具体的にどの職場でどういう実態があるかということも踏まえながらそれぞれ検討してきているところでございます。
また、患者からの御要望につきましては、満足度調査の結果ももちろんそうですし、それから、日々いただきます御意見、あるいは投書のような形で出てくるものもございますけれども、そういったものも参考にして対応しているという状況でございます。
◆荻原隆宏委員
ぜひとも実態をしっかり踏まえた上での対応を今後行ってください。
3つ目、がん患者、それからがんだけでなく非がんと言われるがん以外の御病気を持たれている皆様の治療を受けながら働きやすい環境の整備についてです。
先日私は、つえをついて道路工事の警備をしているお年を召した方を偶然見ました。体の状況いかんにかかわらず働く必要に迫られるということは非常につらいことでございまして、今後高齢社会において働きながら治療する人が増えていくと思います。長く治療が必要で、治療費もかさんで、働きながら治療する人々の就労環境の向上のためにどのような取組を今行っているか教えてください。
◎原田医療局長兼病院経営副本部長
がんがどうしても中心になってまいりますけれども、がんと仕事の両立を支援するということで、例えばがん防災マニュアルみたいなものもこしらえております。これは経営者向けと一般市民向けがございますが、経営者向けにもこういったマニュアルを作って配布したり、それからDVDとかリーフレットの形で事業主として対応すべきことの啓発なども行ってきております。
さらに、コロナがあったのでここ数年中断しておりますけれども、市内の中小企業の経営者を対象にしたセミナーを開催するといったこともコロナ禍前には行っておりまして、こういったことも再開していきたいと考えております。
こういった取組を通じて、治療と仕事の両立支援に向けた対策として、企業としてどういう対策を講ずればいいのか、そういう人のことを考えるきっかけづくりをしているという状況でございます。
◆荻原隆宏委員
事業者に対するお取組、ありがとうございます。
一方で、患者御本人は、事業者、雇用主、あるいは上司に、医師からの意見書を渡すことができる。それから、病院から事業者に直接コンタクトを取って説明してもらうこともできるということは、私自身は病院内においてそういったことが可能だということは認知できなかったという状況でございます。
さらに、コンテンツについては分かりやすい周知を行っていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
◎原田医療局長兼病院経営副本部長
委員が御指摘になったような取組は、厚生労働省がガイドラインの形で取りまとめて示しているところでございます。事業場における治療と仕事のガイドラインというものも出ておりまして、この中で産業医や雇い主に、がんになられた方が相談をして、主治医から意見書を記載してもらうことで必要な配慮を受けられるようにする仕組みがありますけれども、なかなか認知が行き届いていない。もちろん患者の側にもそうですし、それから事業者側にも認知が十分でないといった側面はあろうかと思います。このあたりの認知度の向上などは課題になろうかと考えております。
◆荻原隆宏委員
まとめます。
今お伺いいたしました3点の取組状況につきましては、それぞれ今後取り組んでいくべき課題が見られますので、次回第3回定例会におきましてぜひ議題に上げていただきまして、以下3点、簡素に述べますけれども、資料の提出とともにお願いしたいと思っております。
1つ目は、医療者の待遇、それから繁忙状況など、医療従事者とそれから患者両面の現場の声を聞いて必要な人材の補強に取り組んでいただきたいと思っておりまして、その進捗状況についての資料をお願いいたします。
2つ目は、病院における福祉関係の相談につきましては、患者への案内、そしてより広範な分野について患者に福祉に関して対応できるように、福祉人材の補強についても取組の進捗状況をお願いしたいと思っております。これは医療関係の看護師、医師、薬剤師等々の仕事の軽減のためと考えております。
3つ目は、がんと、心疾患や糖尿病などの非がんの治療中の方たちに関して、事業者へは、特に産業医のいらっしゃらない50人以下の事業者も含めまして、治療しながら働く従業員の皆さんへの配慮について、それから患者に対しては利用できるサービスについての周知を強化することの進捗について。
これらの資料とともに、第3回定例会におきまして議題に上げていただくお願いを申し上げます。
○高橋正治委員長
ただいま荻原委員から、資料の作成、それから第3回定例会に当たって、そういう報告事項としての議題の御提案がありました。これに関しましては、取りあえずは今の時点ではお預かりして、この後整理していくということで、正副委員長でも検討し、また当局とも検討していきたいと思いますけれども、委員の皆様、それでよろしいでしょうか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○高橋正治委員長
では、そのように取り扱わせていただきます。
△福祉従事者の待遇改善について
○高橋正治委員長
その他、委員の方から何かございますか。
◆荻原隆宏委員
簡潔にいたします。
1点、今年、初任給が大変急上昇いたしまして、人材の確保の競争が激化しているかと思います。福祉においては人材難がさらに深まっていく状況だと懸念しておるところでございます。仕事のやりがいを打ち出すというのはもちろんでございますが、人生を支える十分な賃金が福祉人材には必要でございます。その具体的な施策が求められると思っておりまして、当局における福祉従事者の待遇についての認識とその向上に向けた取組についてお伺いいたします。
◎佐藤健康福祉局長
福祉事業に携わる方の処遇につきましては、ベースとしてはどうしてもそれぞれの報酬があると思います。この4月に、それぞれ報酬改定がございましたけれども、ただ、現実的に見ても、それをもってしても、ほかの産業と比べた場合の処遇の差というのはまだ事実としてあると思っております。
横浜市といたしましても、その課題感を十分認識しておりますので、毎年のように行っておりますけれども、国に対して福祉職員に対する処遇改善への要望を行うとともに、金銭面だけではない働きやすい職場づくりにつながるような施策につきましては、本市独自で幾つか取り組んでおりますので、引き続きそういったものをやりながらトータルで福祉人材の処遇改善の取組を進めていきます。
◆荻原隆宏委員
介護従事者に対しては住宅手当が本市では補助されていると思うのですけれども、障害福祉の従事者には適用されていないかと思います。福祉従事者、障害福祉従事者にもこの住宅手当が補助されるべきだと思うのですけれども、その点、見解をお伺いします。
◎佐藤健康福祉局長
大都市部でありますと、住居の確保とその費用についての課題は非常に大きいと私たちも認識しております。
どういった形でそういった課題を解決できるのかはいろいろ方策があります。1つは、介護のように市独自で取り組むこともありますし、一部国のお金を用いて取り組むやり方もありますので、例えばどういった方法が一番スピードがあって実現しやすいのか、一生懸命考えていく必要があると思いますので、今後の課題として私たちも認識はしております。
◆荻原隆宏委員
今質問した内容につきまして、今後取り組んでいただきたいという内容がございますので、福祉従事者の待遇の改善について、第3回定例会におきまして議題に供していただきたいと思っております。
その際に、先ほど局長がおっしゃられた国に求めている様々な要望に必要な額につきまして算出してお示しいただきたいという資料、そして具体的に住宅の補助に関する福祉従事者への補助についての取組の進捗具合についても資料で教えてください。こういった資料とともに、第3回定例会で議題に供していただくことをお願い申し上げます。
○高橋正治委員長
ただいま荻原委員から資料要求がございました。本件については後ほど当局で作成していただくことになりますけれども、資料の内容を確認してください。
◎伊藤総務部長
ただいま荻原議員より御請求いただきました資料についてですが、福祉人材の改善に伴う国への要望に係る必要な金額というのが1点目と認識しました。あと、2点目につきましては、住宅補助の取組の進捗状況についてと認識いたしました。
○高橋正治委員長
今2点の要望があったのですけれども、これは荻原委員宛ての資料という位置づけでよろしいですか。委員会というよりも、今のは一つの状況、委員会としての資料ということですか。
◆荻原隆宏委員
第3回定例会で、この資料をとともに議題に供していただきたいということです。
○高橋正治委員長
今の委員の発言を整理していくと、私は、資料と議題とはまた別物で、議題というか報告事項にしていただくかどうかというのは、これからきちんとそういうことを検討していくという理解でよろしいのですね。
ですから、今の資料に関しては、議題というよりも今の委員会に対する資料要求なのか、委員会としての要求なのか、荻原委員の要求なのかということになりますと、委員会として各委員に諮ることになりますので、委員会として資料要求をするのか、個人でいいのかというところです。
◆荻原隆宏委員
ぜひ委員会として要求していただければありがたいと思っております。
○高橋正治委員長
今、荻原委員より、御要望があった資料について委員会としての資料要求にすべきという発言がございました。
これについて挙手をもってお諮りした上で決定いたします。
委員会として要求することに賛成の方の挙手を求めます。
(挙手)
○高橋正治委員長
挙手少数。
よって、本件については委員会として資料要求しないことと決定いたします。
本件についてはこの程度にとどめます。