横浜市議会議員 おぎわら隆宏

 

政策

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格差是正

若者たちが夢と希望に満ちて元気に活動することが国の未来に繋がっていきます。様々な環境、事情のなかで、一人一人の幸せをしっかり支える事の出来る政治をつくりたいと思います。将来に希望を育むために、頑張ればちゃんとキャリアが積めて望みが達成出来ることを一人でも多くの若者が実感できるように。

アベノミクスの盲点

アベノミクスは、金融緩和によって円安を生みました。その結果、海外の投資家にたくさん日本株を買って頂いて株高を呼び、日本製品が安くなり海外の皆さんにたくさん日本製品を買って頂くことで輸出産業にとっては恩恵のあったところだと思います。これ等は、外需です。海外に日本を買って頂く。アベノミクスは、外需にとっては刺激策として効果があったということだと思います。いっぽう、内需はどうなっているかというと、これがまるで正反対に厳しい状況となっているわけです。円安でコストは上がり、物価も高騰するなかで人件費も上がり、特に中小企業の経営はたいへん難しい状況に置かれています。さらに、4月の消費増税で消費が一気に冷え込むなかで実質賃金も減じ、個人消費がダウン。GDPの6割を占める個人消費が冷え込めば、GDP全体が縮小していく。イギリスのBBCは、既に9月の時点で、消費が冷え込むなかでこれ以上の消費増税は冒険であるから安倍総理は慎重に判断すべきと報じていました。国民がお買い物を手控えるなか、内需が減じて行く。日本のGDPの内需の占める割合は約8割。残り2割弱が外需です。外需が伸びても、なかなか日本経済全体に好影響を浸透させるところまでいかない。ピラミッドの頂上が潤えば、好影響が下りて来るとのトリクルダウンも期待したようには働きませんでした。アベノミクスは、内需にはまったく効果が表れず、これが盲点となっていることが分ります。

個人消費に支えられている我が国の経済は、国民の可処分所得が増えなければ足腰が強くなりません。とくに若者達、現役世代の消費力を高め維持することができなければ、本当の意味でのデフレ脱却を達成することは出来ないのです。労働者派遣法を改正して一生派遣の道を開き、政府がそれを後押しするかのようなことをしてしまっては、個人消費がさらに伸び悩んでしまう。若者達の雇用環境を改善し、最低賃金の底上げを続けながら、将来に希望を持てる若者が一人でも多く増えるようにしていく必要があります。

人間社会は弱肉強食ではない

弱肉強食と適者生存は自然の側面です。したがって人間社会にもあてはまる部分があると思います。しかし、人間社会の根本は弱肉強食でも適者生存でもないと私は思っています。なぜなら、人間には良心があるからです。これはやってはいけないことだ、と思いとどまる心がある。困っている人、弱っている人をそのまま見捨てることは、人間らしさに適っていません。困っている人がいたら助ける、ひもじい思いをしている人にはご飯をあげる。弱い立場の子どもは守ってあげる。それが人間らしさで、良心の成せる行動だと思います。人間は、この良心をいかに実践するかにかかっていると思います。災害など自然の厳しさからいかに共に助け守り合えるか。そのために良心があり、互いに社会を気付いてきたのだと思います。強い者だけが生き残る事が社会を良くするのではなく、いかに強い者が弱い者を守り助けるか。人が強くなろうとするのは、生き残るためではなく、弱者をまもるためだということ。今の政治と企業経営がいま一度取り戻すべき人間社会の基本だと私は思っています。格差が広がることは、自然の現象としてあるにせよ、それを見て見ぬふりをして、強い者だけに味方し、弱い者を切り捨てるのは、政治のすることではありません。市場原理はご飯を食べるための自然の厳しい側面がどうしてもありますから、政治こそが、市場原理の厳しい側面から人々を守らなければならないと思います。格差是正は、良心の問題であり、企業経営の姿勢と、政治の信念が問われるものだと思います。